第八十四話  Great Surf jorney Day-3 
“ 雨の足止め。これもまた好し ” 07-24

雨音と意外な波の音で目を覚ます。

慌てて海を見てみると。
キャンプ場の目の前のビーチの河口付近ですねくらいの波が割れている。
しかし波乗りが出来るほどではない。
とは言え昨日は感じられなかった期待感がどこかにある。

今日サーフィンが出来るか出来ないかは別だが、やはり波は存在するのだと。

隣でキャンプしていた岩手から来たバイカーさんが。
『昨日はすごい雨だったね!大丈夫だった?』と。
ん?なんの事だろう?
夜中の3時頃。  すごい雨が降ったらしい。  全く気づかなかった。
少し旅に慣れすぎた。  ある程度の臆病さは必要だ。  気を引き締めなければ。

キャンプ場のオーナーさんが。
『今日は雨だからこの先に進むのはやめときな』と、昨日この先が難所だと教えてくれた方だ。
地元の方の意見は聞くべきだ。  無理をすれば必ず損をする。  今日はここに留まる事にした。

もう一寝入りし、体を休める。

電話が鳴った。  八戸のCHIBAさんだ。
『いろいろあってさ~。とりあえず今からそっちに行くよ!』と。
とりあえず声は元気そうなので安心するも何があったのだろうか。

しばらくすると。
車に乗ってCHIBAさんがやって来た。  北海道に住む妹さんの家族も一緒だ。
顔を見たら疲れてはいるが元気そうで安心した。
聞けば苫小牧に到着後レンタルサイクルを借りママチャリで走り出したものの。
パンクばかりでなかなか進めず、東奔西走したらしい。
『ちょっと俺の考えが甘かったよ(笑)』と。
でも。
確かにママチャリでの再会は出来なかったが。  まず行動を起こした事。  それが1番だ。

自分もたくさんの失敗から多くはないが学ぶべき事はある。
それが次に繋がり経験となる。
『トラブル続きで参ったよ~』と言いながらも、どこか吹っ切れたような。
そんな顔に自分には見えた。



*CHIBAさん。妹さんファミリーさん。  本当にありがとうございました!

さて。
今日は嬉しい事ばかりの日だ。
沖縄のシーナサーフでお会いした北海道在住のAさんと偶然のタイミングで大阪から北海道へ来ていたEさんがこのキャンプ場まで来てくれる事に。
北海道でサーフボードを積んでいる車は珍しいので到着はすぐにわかった。

沖縄でお会いしたお二人に北海道で再会。  面白く不思議なものだ。
お二人もレンタルサイクルを借り近くのお寿司屋さんに連れて行って頂いた。

二時間待ち。  ぶらぶら近くをサイクリング。
空腹もピークを迎えた頃。  再びお寿司屋さんへ。
かねとも寿司さん。
すごくリーズナブルなお値段で地元取れたての新鮮なネタで盛り沢山。



しかもおまけと言ってどんどん握ってくれる。  美味しい♪  お腹いっぱい♪
張り裂けそうなお腹を抱えお寿司屋さんを出ると。
さっきまでの天候が嘘のように晴れ渡る空。



嫌でもテンションが上がる。
夜はBBQをしてくださるらしい。  食材もたくさん買ってきたと。  少しお腹を空かせなければ…。

青い空にビーチと海。  波乗り好きが三人。  どうしたってサーフィンの話しになる。



昨日自分が走ってきた道の途中に、サーフポイントが一つあったらしい。
気になる。  気になる。  どうしても気になる。
一瞬迷ったが次の瞬間には『そこまで連れて行ってください!』と、頼みこんでいた。
後戻りはしない主義だが知ってしまった以上、好奇心が全てを上回る。
念のためにと、ボードを積み、そのポイントへ。

昨日走った道。  曇り空のしたで見る景色とは全く違う。  爽快な気分だ。
ポイントへ向かう入口は自分は気付いていない場所だった。





坂を下るとキラキラ光る海にうっすらとうねりが見えた。
もうどうにもならない。  おもちゃを目の前にした子供と一緒だ。
こうして意外な形で北海道&日本海での初サーフィンを楽しんだ。

気付けば日没間際まで波乗りをしていた。

慌ててキャンプ場へ戻る。  岩手のバイカーさんをBBQに誘っていたからだ。
お腹を空かせて待っていた岩手さん。(自分は沖縄さんと呼ばれていた(笑))
AさんEさんが用意してくれたラム肉やステーキを♪

キャンプ場のオーナーさんも混じりおお盛り上がり。  近くで花火も上がり。



北海道で夏を感じだ。  宴は続く。  夜になるとかなり冷える。  でも楽しい時間を。
短い夏を全力で楽しむように。  北海道の夜は過ぎて行った。

*AさんEさん!本当に本当にありがとうございました!そして
岩手さん。
そして厚田ビーチセンターのオーナーさん!

楽しい時間をありがとうございました!

 

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