深夜1時30分 北海道。 苫小牧港に到着。 ありきたりで申し訳ないが。 第一印象は。 『寒い…』だった。 霧雨が降る夜中に念願の北海道へ到着した訳だ。 ちなみに。 歩き旅のKENGO君も一緒だ。 このフェリーに乗るのには一騒動あった。 当初は22時発翌7時着のフェリーに乗る予定だった。 この時間でフェリーに乗れば一回野宿しなくて済む。 まだお盆休みでも無いし、予約はいらないだろうと思っていた。 が…。 お昼過ぎにフェリー乗り場に着き、係りの方に聞いて見るとすでに一杯。 17時30分発のフェリーなら空きがあるらしい。 慌ててKENGO君に連絡する。 彼は八戸でゆっくりしてからフェリー乗り場に向かうと言っていたからだ。 電話には出たものの。 開口一番。 『充電が!電池がないです!!』と。 『えっえっ?あぁ!22時一杯だって!17時30分なら空いてるって!17時まで受付してるって!!』 要点だけ伝えると返答を待たずに電話は切れてしまった。 ちゃんと伝わったかな? 間に合うかな? と、心配になる。 待つ。 待つ。 待つ。 すでにトラックの搬入が始まっている。 そろそろ自分もフェリーに搭乗と言う時に彼はやって来た。 間に合った。 やっぱり一人より二人の方が楽しいし。 なんだか色んな意味でホッとした。 よくよく考えると。 結局。 自分の方が一人旅が寂しかったのかも知れない。 何だかんだ言いながら。 彼のペースに自分が合わせていた。 先に進む事も出来たのに。 長い長い岩手の険しい道のりを共にしてきた彼と。 中途半端な別れは嫌だった。 だから彼がフェリーに間に合った時は嬉しかった。 そして。 フェリーの中でこんな約束をした。 北海道はそれぞれが反対回りになり。 どんなルートになるかはお互いにはっきりとはしていないが。 再会出来るチャンスは一度はあるはず。 もし再会出来たその日は一緒に乾杯しよう! と。 そんな約束をした。 苫小牧に到着後。 フェリーターミナルで夜を明かす。 夜が明け始める。 あいにくの雨模様でのスタート。 『じゃ行くよ!』と。 一足先に北海道の大地にベダルを漕ぎはじめた。 あいにくの雨もこんな時は調度いい。 さて。 もうひとつの出来事が同時進行で起きていた。 八戸でお世話になったCHIBAさんだ。 フェリーでの仮眠から目を覚ましふと携帯を見ると。 一通のメールが。 『22時の便キャンセル待ちしてます!』 と。 どういう事かと言うと。 つまり。 一昨日。 お酒をご馳走になっている時にCHIBAさんが呟いた一言。 『俺も旅しよっかな~…。』の一言を。 本当に実行した訳だ。 これには驚いた。 そして夜便のキャンセルは出ず、今日の朝の便でCHIBAさんは北海道へ向かっている。 さっき電話が来た。 今苫小牧にいるそうだ。 そして。 まず東へ向かったKENGO君を追いかけ。 その後西へ、そして北上する自分をママチャリで追いかけてくるそうだ。 『二人に会ってもう一度パワーをもらいたい!』 と。 悩みを抱えて。 旅人に出会い。 そして何かを振り切るかのように。 ただ。 CHIBAさんは一つ勘違いをしている。 行動を起こしたのはCHIBAさん自身であり。 僕等がどうこうしたわけではないって事を。 もうすでに。 一歩踏み出したんだから。 動きだしたんだ。 さてさて。 北海道初日。 やはり北海道!って展開がこの大地には待っていた。 チャリダー♪ チャリダー×2♪ チャリダー♪ 自分が今日会ったチャリダー4人♪ 札幌へ向かいながら部品調達。 念には念のタイヤ二本。 ワイヤー類に。 シートポスト。 チェーンは新品に付け替えた。 自転車屋の店長さん。 すごく親切にして下さり本当にありがとうございました! めちゃめちゃ痛い失費だか。 もしも北の外れで立ち往生となったらその方がキツイ。 今日あったチャリダーに聞いたところによると。 北海道を一周すると。 コースによるが。 3000㌔くらいあるらしい。 沖縄から北海道まで。 自分が走った距離は。 一度メーターが壊れたのでピッタリ正確ではないが、3800㌔くらいだ。 …そういうことらしい(笑) 笑えない…。 さて。 記念すべき北海道サーファーさん1人目は。 札幌のYさんだ。 そしてYさんの通っているReal Driveさんに案内して頂き。 T店長さんとJさんにもお会いすることが出来た。 寒い北海道にあって熱い人達。 そこからこの土地の雰囲気を感じ、まだ見ぬ波を思い浮かべた。 *Yさん!いろいろありがとうございました!お会い出来てよかったです! *Real Driveさんステッカーありがとうございました! さて。 北海道を一周すると。 自分のペースとチャリダーさん達に聞いた話しを考えると。 2ヶ月近くかかる計算だ。 後の事を考えればとても無理だ。 ただ。 後の事を考えればの話しだ。 自分には利尻島の先。 網走や知床。 根室や釧路にどんなポイントがあるのか。 それをこの目で確かめて見たい。 今。その衝動にかられている。 自分には函館&苫小牧周辺のわずかな知識しかない。 だから。 だからいいのだ。 ここまではある程度の情報を元にポイントに向かっていた。 が。 今回は。 この北海道は。 インターネットやローカルさんの情報に頼らず。 自分でサーフポイントを探し出してみようと思う。 DISCOVERY 以前にこんな事を言っている方がいた。 最近の旅行者はテレビや雑誌、インターネットで見た情報を確認しに来る旅だと。 『あっ!ここテレビで見た場所だ!』 『雑誌に載ってたから行ってみよう!』 下調べをし、そこで得た情報を確認するだけの旅。 その情報と自分が目にしたその場所のギャップで良し悪しが決まる。 だから期待ハズレなんて事もある。 先入観だ。 そこに新たな発見はない。 景色も波も。 その時、そこにあるものがすべてだ。 それをダイレクトに感じて見たい。 そんな旅を。 望んでいた。 冒険だ。 自分の中の。 Great Surf Jorneyが今日始まった。