~ちゃりんこ日本一周サーフィンの旅 番外編 ~歩旅最果島紀行~ 第百八十九話 “ 季節外れのこんな出会い ”  11-23

~ちゃりんこ日本一周サーフィンの旅 番外編 ~歩旅最果島紀行~
第百八十九話 “ 季節外れのこんな出会い ”  11-23

今日は。
午後から。
ワクワクするような展開が待っていた。

今日も曇りで。
北風が強くて寒い。
寒いと言っても。
半袖でいると肌寒い。
まぁそんな位の寒さだ。

昨夜のバスケットが思ったよりも体に堪えたのか。
どうしよもない位ダラダラと…

キャンプ場のレンタル自転車を借り。

 

ぶらぶらと。

"マリュウドの滝"と看板が出ていたので。
せっかくだからちょっと観光してみよう♪
と向かってみるも。

どうやら観光気分で歩いては行けないようだ。
船に乗って川をのぼり。
登山口から少しトレッキングして行くようだ。
あいにく島ぞうりで来てしまったし。
楽しそうな観光客さん大勢いる中。
一人ぽつん。
と、行くのも寂しい…。

なんと無く未練を残しながら。
それでも久しぶりのサイクリングを楽しみ。

キャンプ場まで戻ってきた。

すると♪
こんな季節に。
見るからに旅人です!と言わんばかりの人が。
キャンプ場に入って来た。

どうやったらそんなに荷物を積めるんですか…
と聞きたくなる程の荷物を背負っている。
 

すぐに自分の楽しい事ないかなぁ~アンテナが反応した♪

『こんにちは~!』
と挨拶をし。
少し自己紹介的な話をお互いに。
その直後。
自分のテンションは急上昇した。

『いやぁ~自分はちょっと前まで三年半かけて世界一周してたんですよ(笑)』
と。
せっせっ世界一周!?
なっなっ…なんだこの展開は!
でもなんだかすごくワクワクする展開だ♪

もう自分の興味はこの人にくぎ付けだ(笑)
本当は餌に群がる池の鯉のようにガツガツ話をしたいが。
その人のメロー過ぎる程メローなリズムを崩さないように。
なぜか冷静を装い。
そのTAKAさんのペースに合わせて。
コミュニケーションを取った。

特に意味はなかったが。
『明日はどうするんですか?』と聞いてみた。
すると。
『明日はカヌーを借りて川を下ってみようかなぁって思ってます。』
そして。
この次の言葉が。
自分の冒険心に火を付けた。

『本当はマヤグスクの滝を見に行きたいんですけどね…一人では入山出来ないんですよね…』
あっ!。
あの~♪。
もう一人は目の前にいますけど!♪
いかがですかぁ~?!!
と、学校の授業で普段は絶対に手をあげないどころか。
先生と目さえ合わせないようにしていたのに。
この時ばかりは。
心の中で天高く垂直に手をあげている自分がいた(笑)

しかし出会って一時間程で。
そんな名乗りを上げていいものなのだろうか。
厚かましくはないだろうか…
と、頭で考えながらも。
口からは出たのは。
『自分も一緒に行きたいです!!!』
と(笑)
自分の素直さに感心した。

『ほっ本当ですか!?』とTAKAさん。
お互いの予定を調節するまでも無く自分はフリーだ。
TAKAさんは明日はカヌーで遊ぶと言っていたので。

じゃああさってで♪
となった。
何だか子供の頃に流行ったテレビゲームのようだ。
主人公が旅先で出会った仲間と共に冒険を進めて行く。
魔物こそ出ないが気分はまさにそんな感じだ♪

夜。
二人で食事をしながら。
たくさん話した。

 
TAKAさんはなぜか幻の泡盛と言われる"泡波"を持っていた。

 

その島酒を飲みながら。
たくさん話をした。

TAKAさんはお酒が入ると少しおしゃべりになるようだ(笑)
旅の話を聞かせてもらった。
カンボジアで体験した現地の人達の生活の一端。
アフリカで首しめ強盗にあった話し。
南米グァテマラでみたティカル遺跡の話し。
シャーマンに術をかけられ幻覚を見た話し。
ヒマヤラの存在感に圧倒された話し。

自分にはその話の全てが新鮮だった。

TAKAさんは言った。
『世界は広いよ。でも世間は狭い。だって出会うべき場所で出会う人とちゃんと出会うもんね。』
と。

自分も思う。
日本も広い。
でも
人と人は。
離れていても繋がってる。
と。

西表島3日目の満月の夜は。
こうして虫の声と共に更けていった。

ではまた!

 

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