第八十話 “ 道標 ” 07-20

昨日は道の駅で二人で野宿。

まずはUポイントを目指す。
N板ポイントで海に入ってからしばらく海には入っていない。
ここまで来る間。
途中にあるポイントにも立ち寄ったがどこも厳しいコンディションだった。

なんとか今日できればいいが…。

KENGO君と別れ走り出す。
一つ目の緩やかに長く長く続く峠の山頂付近で。  抜き去る車の人が声をかけてくれた。
頂上付近で待っていてくれて話しをした。


Norioさん。
Uポイントでサーフィンした帰り道だったようで。  『たまに腰くらいあったよ♪』と。
この時点でテンションアップ!  今日はサーフィンできそうだ!

詳しく場所を聞き、お礼を言って出発。
猛スピードで坂を駆け上がりポイントの入口へ到着。  海への坂を下る。

ドキドキ。  はたして波はあるのだろうか。
海が見えてきた。
そして目に飛び込んで来た景色。







あっというまに着替え。  『いただきま~す!』

サイズは腰。  しかし。  めちゃめちゃクオリティーの高い波。
ついつい深追いしてインサイドのショアブレイクに巻かれる事も度々。

しばらくするとさっきお会いしたNorioさんがやって来た♪  一緒に波乗り♪

しばらくして。
ごちそうさまでしたと海から上がる。



と、昨日お会いしたNALUのHさんとばったり再会。
そしてBANASURFのオーナーさんを紹介して頂いた。

お二人が帰った後。  Norioさんが海から上がって来た。
そしてローカルさん達と楽しい時間を♪


Norioさん。

この辺りではかなり有名なサーファーさんらしく。  そしてビックウェーバーらしい。
なのに。  すごく自然な雰囲気で。
だから。  逆に。  自然に向き合い、挑む事が出来るのかな?と。
自然体。  それが1番だ。  飾れば飾れるほど疲れてしまう。  ありのままで。

さて。  皆さんにお礼を言い。  『行って来ま~す♪』と出発。

少し走ると。  うさぎとかめ。  KENGO君がいた(笑)
二人でラーメン屋さんへ。



また別々に走り出す。
宮城でお会いしたAOKIさんが話していたポイントを見に行く。
今日は波はないがそれでも見て見たい。
この辺りのローカルさんはこのポイントに波が来るのを待ち望んでいる。  そんなポイントだ。

岩手と青森の県堺に位置するクラシックブレイク。
ここにローカルさん達が待つビックウェーブが来ると。





青森県からグーフィーの波を乗り継ぎ岩手県まで。  ワクワクしながらも。  ふと思う。
ボーダーレス。  堺やラインは海には無い。
日本中。  世界中に繋がってる。  海と共に人も一緒に。
このポイントを眺めながら。  ここにやって来るその波と、そんな事を考えながら。

日が西に傾き始める。  そろそろ移動しよう。  道の駅に移動する事にした。

途中。  バイクに乗った人に声をかけられた。  CHIBAさん。
KENGO君も到着し。



三人で乾杯♪
CHIBAさんも昔、散々サーフィンをしたそうだ。
ただ。  大好きなポイントが消滅してからサーフィンから足が遠退いたらしい。
そこの波は。  それはそれは素晴らしかったらしい。

消え行くポイント。
10年後  20年後  30年後  40年後  一体、いくつのポイントが。  どのように変わり。
無くなってしまうのだろうか。
そんな事を考えたら。  寂しくなる。

自分達は波乗りを【している】のではない。  波乗りを【させてもらっている】のだ。  この自然に。
もっともっとそれを感じなければならない。

さて。  話しを戻し。
CHIBAさんがどうしても地元特産の【ほや】を自分達に食べて欲しいと。
近くの居酒屋さんに招待してくれた。

始めて食べるほやの味。





変わった味だ。  でも体にはすごく良さそう♪
他にも。  菊のおひたしやら夕顔やら珍しい食べ物を頂いた。

CHIBAさんは今人生の岐路に立っているようだった。
すごく明るく元気のよい姿からは想像もつかなかった。
お酒を飲みながら。  話しを聞いた。
『俺も旅しようかな…』と。  旅をしたから悩みや迷いが無くなる訳では無いが。

旅は自分と向き合い。  見つめ直し。
新しい自分と出会う事が出来る一つの手段だと自分は思う。
ただ今日こうしてここでお会いし。  同じ時間を。  お酒を飲みながら共有している。
これはきっとCHIBAさんが無意識の内に旅を必要とし求めている結果なのだと思う。

岩手県から青森県に入り。  道はだいぶ平坦になった。
あの笑ってしまうくらいのアップダウンは今日はない。  
しかし平坦な道が楽かと言えばそうでもない。
特に。
道標を失い迷っているときは。  別れ道をどちらに進むか。  決められない時。
立ち止まり悩み苦しむだろう。

でも。  こっちだ!  と、自分で決め一歩進めば。
それが険しい道のりでも行き先の見えない旅路よりは。  楽なのかもしれない。

自分が出来る事。  道標の一つになること。  何を選びどこに進むかは自分自身で決めること。
ただ。
たくさんの道標の中から何かを選ぶ。  その中の一つに自分がなる事も出来る。

出来るのかもしれない。

そんな事に少し気付いたCHIBAさんとの出会いだった。

では!

*CHIBAさん!
本当にごちそうさまでした!!楽しかったです♪
そして待ってます!