第七十話 “ イイナミ ” 07-10

昨日は。
コインランドリーで洗濯していると。
日没と共に。  降るわ降るわで。  雨ザーザー。  そのまま雨宿り。  
の   
つもりが気付けば朝だった(笑)

コインランドリーで一夜を明かし。
早朝より走り出す。
雨も上がり東の空が綺麗だ。  久しぶりに見る朝日。
やっぱりいいな~♪  早起きはするもんだ!
と、
自転車を停め、昇る朝日を眺めていた。



ふぅ~♪  と、背伸びをし、ふと後ろを振り替える。
ん?
思わず二度見。   虹だ!



しかも二重。  思わず見とれる。
虹を見る度思う事。
昔の人。
大昔の縄文時代や弥生時代。
その頃の人達は虹を見てどう思ったのだろうか。
以外と普通に。  『あっ!虹じゃ!』と思ったのか。

それとも。
『あっ!なんだあれ!!気味悪いぃ…怖い怖い!』と思ったのだろうか。
それとも。
『大地が!空が!喜んでおられる~!』みたいに不思議な現象に自然を近くに感じたのだろうか。

結構、感じ方はいろいろだったのかも。
と。  そんな事が、昔から気になって仕方ない。

少し話しが逸れた。
さて。  虹の興奮覚めやらぬうちに。  仙台新港に到着。
雑誌では何度か見たことはあるが。  自分の目で見る仙台新港。

おおっ~!
朝日が海面を照らし、さらにこのポイントの存在感を助長する。



しばらく丘の上にある駐車場から眺めていた。
パワーの有りそうな波をサーファーがバキバキとラインを刻んで行く。
おぉ!すごいすごい!  と、眺めれば眺めるほど。
なぜだか、ここで波乗りしよう!という気にならなくなっていた。

もちろん。  自分には十分過ぎるいい波が目の前で割れている。
が。
今の自分の気分にはマッチしていないようだ。
もう一つ原因をあげれば。  海が混み過ぎていた。
迷ったあげく。  移動することにした。
次のポイントを目指す。

しばらく走りポイント到着。
一目でこのポイントが気に行った。



景色。雰囲気。好みの波質。
自転車をどこに停めようかとさ迷っていると。  ポイントの目の前に。
おじさんが営む駐車場を発見。
『自転車いくらですか?』  『ん?いらんよ。』  『あの松の木の下に停めなさい。涼しいから。』
と。
おじさんにお礼を言い急いで着替え海へ向かう。

『いただきま~す!』
拍子抜けするくらい水温が高い。
元気よく、サーフパンツ一丁で波乗りをしている若者に、あれこれ聞いてみる。
今日はいい日らしい♪
普段は早めの波質だが、今日はビュービューのオフショアのおかげで。
いい感じのようだ。

時間が経つに連れサイズもグングン上がってきた♪  天気もいいし。
サーフィン最高っ!

思わず叫びたくなる♪





思う存分波乗りをさせていただき。
『ごちそうさまでした!』  もう、お腹いっぱいだ!

海から上がり松の木の下でのんびりと。



ふと。  前からやって見ようと思っていた事をやってみた。
伊良湖のロコP。  Beach Garden SurfのFUMITO君の真似♪
カラーワックスでペイント気分。



センス無し。  でも  やるだけやって満足(笑)
今日はいい日だな♪  天気も景色も雰囲気も。

どうやら。  自分にとって。  いい波とは。  決して波質だけではなさそうだ。
いかにその時の自分の気持ちと重なるか。
オンショアぐちゃぐちゃでも。  友達とワイワイやれれば。  それは最高。

小さい波でも。  きつい峠を越えて辿り着いたなら。  それも最高。
数時間で2~3本しか乗れなくても。
ローカルさんが大事にしている波を分けてもらえたなら。  それまた最高。

ハードな波でぐるぐる巻かれたとしても。  悩みや迷いが断ち切れたなら。  これもまた最高。
どんな波でもいいのかもしれない。

その波に何を求めるのか。   その時の自分次第なのだと思う。

イライラ。  イソイソ。
こんな時はいくらいい波が目の前にあってもダメだろう。
どんなに上手に波に乗っても。  きっと心は満たされない。
自分にとっては。   いい波だったからいい日なのではなく。
いい日たがらいい波なのだ。

だから一日一日の毎日と。  自分の向き合い方。  これが大事なんだと思う。
今日はそんな事を考えた一日だった。

では!