第五十一話 “ 蛍の光 ” 06-21

昨晩は。
【あわじゃ】の一室をお借りして爆睡。

朝。
FUKUちゃんさんHINAちゃんさんにと合流。
サーフィンへ♪
FUKUちゃんさんは肩の怪我が癒えていないのでHINAさんと。
水の冷たさにびっくり!
後でTETUさんに聞いた所では風が強い日が続くと水温が一気に下がるらしい。

短い時間だったが一緒に波乗りを楽しむ。
貴重で最高の時間だ。
一人、波と向き合うサーフィン。
仲間と一緒に海で過ごす時間。
どちらも大切なもの。



【あわじゃ】に戻る。
TETUさんAさんは朝の仕込みをしていた。
ちょうど仕込みが終わったとの事で打ちたてのうどんをいただく。

最初の一口を。


『うまい~!』と三人で。
その後。
食べ終わるまで会話は一切無く(笑)





最高に美味しかった。

さて。  そろそろだ。
残念ながら。
一つの場所に居続ける事は出来ない。
自分にはまだまだ続く道がある。
居心地のいい場所に留まるのはまだ先の話しだ。

旅をして。
自分にとってのその場所、
根をおろす場所。
それを見つけたい。
最近良くそんな事を考えている。

雨の中【あわじゃ】出発する。
見送らるのは。
辛い。
寂しいから。
だから精一杯明るく元気に。

出発する。  『行ってきま~す!!』と。
前にも書いたが。
行ってきます。  行ってらっしゃい。  ただいま。  お帰りなさい。

そう言う事だ。  ただいま!  と、再会出来る日を。



さてさて。
走り出してしばらくすると雨があがった。
テンションもあがる。
やっぱりウキウキするものだ。
人の気分まで変えてしまう太陽。
その存在は大きい。

しばらく走っていると鴨川市内に入った。
先日、ZENさんの所で出会ったKOOOさん。
『鴨川に来たら連絡してね!』と。

連絡してみた。
すると、近くにいたようで合流。
そこから道案内してもらいながら。

KOOOさんのお宅へ向かう。
まさかまさかの。





この旅始まって依頼の難所を抜け、たどり着いた山の中の家。
目線の高さに相対する山々の頂きがある。
聞こえる音は。
風が木々を揺らす音。  鳥や虫達の声。  のみ。
すーっと心が落ち着く場所だ。
都会に住みバリバリ働いていたKOOOさんがこの場所を選び家を建てた気持ちがわかる。
そんな場所だ。

夕方。  KOOOさんと一緒に波乗りへ。
日没まで波乗りを。  いい時間だった。

ここから。 急展開。
海で一緒だった40代のサーファーさんと三人でご飯を食べに行く事に。

【うおまさ】





ここで贅沢な食事を頂いてしまった。

この【うおまさ】さん。  不思議なお店だ。
なぜか著名なサーファーさんの写真やサインがたくさん。  謎だ。

帰り際。
【うおまさ】の女将さんが『明日こっちにくるなら少し寄っいきな!』と言って下さった。
謎を解くため。
これは立ち寄らねば。

さてさて。
KOOOさん宅に戻る。
一室を提供してくださり。
今日も屋根と壁のある場所で寝る事ができる。
千葉に来てから3日間。  NO野宿。
ありがたい事だ。

夜。
KOOOさんの夢をたくさん聞いた。
ワクワクした。

ふと思った。  KOOOさんも旅人なんだな。  と。
【旅】をしていなくても。
脱サラし。
居場所を見つけ。
これから先の未来にワクワクな夢を持つ。
それに向かって前へ進む手探りの時間。
これは旅だ。  そう感じた。

夜になると。
街灯一つない真っ暗な山腹のこの場所。
周りは何も見えない。
でも。
だからこそ見えるものもある。

自分の心。  自分と向き合える環境。

ふと庭に目をやると。
ゆらゆら~っと。  蛍が二匹。  淡い光を放って飛んで行った。

では!