第七十四話 “ チャリハイ! ” 07-14

昨日は。
KENGO君と。  ささやかながら乾杯。



やっぱり皆。  悩みながら。  何かを抱えながら生きている。
ただ。  向き合い方は人それぞれ。
それでいい。

KENGO君は旅を選んだ。  ただそれだけだ。
昨日は旅の苦労話しや笑い話をたくさんした。
自分が彼の悩みを聞く事もできたが、あまり聞かなかった。
今、彼はもっともっと旅の楽しさを知った方がいいと。  そう思った。
自分探しの旅に出た彼。  向き合う時間はいくらでもある。
一人の時は嫌でも自分と向き合わざる得ない。
せめて。
一緒に旅を分かち合える時間は、気を楽にさせて上げたい。
自分がそうだった。  

以前の旅。  前半はひたすらに自分と向き合い、辛さとの闘いだった。
旅の途中から旅人に出会い。  旅の楽しさを知り。
自分がどうすべきかが見えてきた。
それを教えてくれた旅人への恩返しであり、感謝の気持ちだ。

夜は雨に降られ二人でもそもそと寝床を移動。
朝起きると二人共ちょっと鼻声(笑)
一人では辛い夜も二人なら笑い話。  こうして旅の思い出がまた一つ。
こうして笑っていられればきっと何かが変わるはず。



と、自分はそう思う。
ペースは違えど、ほぼ同じ道のり。  もう一度位会えるかもしれない。
そしたらまた。  楽しくやればいい。
またの再開を楽しみにして。

さて。  さてさて。  45号線。
この道はチャリダーを退屈させない。
上がったり下がっり♪



おまけに雨で気が滅入る。
普通なら。  普通ならだ。
しかし。  ある程度繰り返すと。  麻痺してくる。
坂を登って下る時のCoolDown感が堪らない。

レインコートに身を包み。  息を切らして坂を登る。
つぅ~っと体を流れる汗がくすぐったい。
だから。  サウナスーツ状態から解放される下りが気持ちいい訳だ。

チャリダーズ・ハイ   こんな言葉は無いが勝手に作った(笑)
ランナーズ・ハイやクライマーズ・ハイと一緒?
略して【チャリハイ!】   略した意味は?   特に無い…
きついはずなのに爽快な気分♪

気仙沼を越え岩手にin。



リアス式海岸の綺麗な景色が堪らない。  山と海。  相重なって。


…不思議と後から写真で見るとそうでもない。
峠を越え出会った景色だから綺麗に感じるのだろうか?

さて。
日本百名山を回っていると言うNさん。



朝、道の駅で一緒になり自分とKENGO君に差し入れを♪
『二人とも、この旅が終わってからが人生だぞ!』と。
*声をかけていただいてありがとうございました!

トラックの運転手さん。


1時間位話したかな?  道に詳しいのでいろいろ道路事情を。
『間違っても2号線にはいくな!』  45号線所ではないらしい。
*差し入れやいろいろ情報ありがとうございました!
福岡から日本一周中のKさん。



これまた差し入れや北海道情報ありがとうございました!
そして。  今日は宿を取る事に。  素泊まりのはずなのに…  突然呼ばれ。  豪華な夕食を。



只野旅館のおばちゃん!おじちゃん!  美味しかったです!  ごちそうさまでした!

さてさて。  ここまで、この旅で守り通して来た自分なりのルール。  それを今日。
今日をもって終止符を打った。  やはり、45号線。  守り切る事ができなかった。
残念ではある。
しかし。
旅を進める上でやむを得なかった。   残念だ。
ここまで守り通して来た、【島ぞうりかサンダルしか履かないルール】   (なんだそりゃ?)

わからない自分の掟(笑)  それも45号線の前では無力だ。
島ぞうりやサンダルではチャリを押して坂を登るとき。  力が入らない。

でも靴は嫌だ…。  旅人 →  旅 →  足袋 → 地下足袋(笑)



ここから先の峠道は。  地下足袋を履いてはい上がります♪

では!