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第六十一話 “ Pioneer ” 07-01

昨日は大洗公園で野宿。

朝までぐっすり。
しかし。  下が固かったからか。  体が痛い。
またしても霧が立ち込めている。
波チエックさえできない。
したがって。  波乗り所ではない。

移動する事にした。  目指すは阿字ヶ浦。

走り出して見ると。  そんなに遠くなかった。
少し霧が晴れて蒸し暑くなって来た。
早く海に入りたい!
が。  波が…
うっすらうねりはあるが。  ショアブレイクだ。
潮周りを確認。
これから潮が引いてくる。
しばらく様子を見る事にした。

うろうろ。  ビーチを散歩。  ゆっくり時間が流れる。
波チエックに来た東京のKさんとHさんが声をかけてくれた。



見知らぬ土地で声をかけてもらえる事。
これはすごく心強く。  そしてありがたい。
おにぎりやお菓子まで頂いてしまった。
ありがとうございました!ごちそうさまでした!

さて。
少し潮が引いて来て。  小ぶりながら波が割れて来た。
軽く1R♪

海から上がり出発しようとすると。  地元のサーファーさん達が。
『どっから来たの?』と。
『沖縄です。』

間。

『ええっ!オキナワっ!?』と。
そこからしばらく話さしてもらった。
言葉の端々から。
また違う土地に来たんだなぁ~。   と実感する。
どうやら皆さん。  仲間の一人が新しく板を削ったようで、その品評会の最中だったようだ♪



さてさて。
今日は行くところがある、
太東のTED 阿出川さんから紹介して頂いたONOさんに会いに行くのだ。
またまたドキドキだ。
いったいどんな方なのか。
電話で聞いた情報を走り書きしたメモを頼りにその場所を探す。
宝探しの気分だ♪

少し迷いながらも到着。
SUN SURF。

あった!  こんにちは~
と、やや小声。
恐る恐る。  いや。  ドキドキしながら。   もの音のする方へ行ってみる。

うぃ~ん!  うぃ~ん!
中で一人の男性がサーフボードをシェイプしている。
少し大きな声で。  『こんにちは!』と。
気付いてくれた。
事情を説明する。
ONOさんは波乗りに行かれていていつ戻るかわからないらしい。

毎回だが。  突然行く自分が悪い。
戻られるまでのんびり外で待たせてもらう事にした。
あっそうだ。   せっかくだから、お願いして板を削っている所を写真に撮らせてもらおう!
とカメラを探す。
が。  無い。  あれ?  無い。  無い無い。

最後にカメラを見たのは…
…あっ!  さ~っと血の気が引いた。  

忘れてきた…

途中で休憩した公園に置き忘れて来てしまったのだ。
焦った。  この旅始まって以来の慌てっぷり。
カメラはいい。
例えなくなったとしても。   でも。  メモリーカード…
たくさんの思い出が記録されたメモリーカード。
泣きそうになった。  公園を出てから2時間近く経過している。

やばい…  
ともあれ、全力で引き返す。

道すがら。  本気で祈った。  お願いだから見付かりますように!    何度も何度も。  
息を切らしながら公園を目指す。
いつも以上に信号待ちが長く感じる。

そして公園まで到着。
祈りながらカメラを探す。  絶対にある!   と心にいい聞かせながら。  
ベンチに近づく。

あった!!!

見つかると、急に力が抜けた。  へなへなとその場に座り込んだ。
たくさんのたくさんの思い出が詰まったメモリーカード。
出会った人。  ポイントの風景。  波の画像。
その時の自分の気持ちとシンクロした物や風景。
何度も撮り直したセルフタイマーショット?

すべて宝物だ。  それを一瞬失いかけた。

カメラが見つかるとどっと疲れが出た。

公園で一休み。

夕方再びONOさんに会いに行く。
到着。


まだ戻られていないようだ。  しばらく待つ。
すると一台の車が。  中から男の人が。

…あっ。  小野 嘉夫プロ…  440さんだった。


いつものようにパニクる(笑)
『連絡つきました?』と声をかけて下さった。
そう。  TED 阿出川さんに紹介して頂いたのは。  440さんのお父さん。
この茨城のポイントの開拓者。  小野 功さんだ。

440さんはすごく気さく人で、すぐに緊張は取れた、
少しするとONOさんが戻って来られた。

挨拶をする。
突然の訪問にも関わらず親切に接して下さった!
『今日はどうするの?』と、言って。
『一部屋空いてるからそこ使いな!』とサーフボード工場の屋根裏部屋を貸して下さった。

サーフボードたくさん♪


大きなおもちゃ箱♪
ここで寝たらいい夢が見れそうだ。
お言葉に甘える。
『ちょっと見せたいものがある。こっち来て。』とONOさんが。





これは昔、ONOさんが中学生の頃。
始めてサーフボードを見た後に見よう見真似で作ったサーフボードの骨組みのレプリカだそうだ。
この骨組みにベニヤ板を貼付け友達と海に行ったと言う。

『でもね、全然乗れなかったよね。裏にフィンがついてるなんて知らなかったしね。』
と。
その時の話を静かに、でも楽しそうに。  思い出しながら。  ゆっくりと話してくれた。
夜食事をとりながらたくさん話をさせてもらった。
昔、まだほとんどサーファーがいなかった頃。
日本中をポイント探しの旅に出た話し。
田舎に行き車の上のサーフボードをみたおばちゃんに。
『あんたそれどこで飛ばすの?』と言われたり。
滅多にいないサーファーに出会うとすごく嬉しかったとも言っていた。
仙台に行った時は人っ子一人いなかったな~。
とか。
リーシュがなかった頃の苦労話。  松脂をワックスがわりにしていた話し。
全てが自分には新鮮で、楽しかった。
『それでは昔は大変だったんでしょうね?』と自分が言うと。
『いや、楽しいから大変とも思わなかったよ。』

自分の旅と一緒だ。  楽しい事。   楽しい事の苦労は。  楽(らく)なのだ。

【楽をする】  
便利に身を任せる事ではなく。  苦労しながらでも楽しく生きる。
YAMADAさん言う【道楽】に、こんな意味もある気がした。

では。
*昨晩は日記を書きながら寝てしまい更新が遅れてしました(*_*)

第六十二話 “ 旅で知る素敵な日常 ” 07-02

えっ~っと。
私  ただいま酔っております。

ですので。
今日は難しい話しは無しにして。
さらさらと日記を書こうと思う次第であります。

今日は朝からハコブンダーのタイヤ交換を。





破裂してしまう前に先手先手を。

ONOさんが。  波乗り行くか?  
と誘ってくださいました。
もちろん。  はいっ!  と。
ONOさんの車に便乗し、ポイントに向かったわけです。



そのポイントでお会いしたのが。
Oさんと。  Oさんの息子さんのK君でした。


なんでも。  Kくん。
級別のしかも一級のクラス別大会で優勝したらしく。
きっと将来はプロになっているのであろう地元の期待の星といった感じでした。。
Kくんの素直な眼差しがすごく印象的でした。

さて。  波乗りですが。
この時点での波はONOさんのお目がねにはかなわなかったようで。
午後に時間があればと言うことになりました。
そしてこの時点でONOさんのお言葉に甘え、もう一日お世話になることにしちゃいました。

さて。  こんな日はとても貴重な日です。
普段なかなか出来ない(やらない?)荷物の整理や自転車の整備に時間を費やす事が出来ました。


パーツの補充もできました。
ブレーキシューにワイヤー。  予備のチューブも。

KAIさん


とてもいい人です。  工場を見学させて頂きました。

夕方。
たくさんのお祝い事が重なったONOさんファミリーのBBQの輪に何故か自分も加わっていました。




そして。  その後。  ONOさんとKAIさんと三人で。
飲みました。


たまに脱線しながらも。
とても熱い波乗り話しを聞く事ができました。

昨日。  突然。  迷い込んだ一人の旅人を。  ここまでしてくださる皆さん。
感謝感謝です。

ふと思いました。
この雰囲気が。  人を育て、輪を繋げていると。  
人がその土地の雰囲気をそだて。
土地の雰囲気が人を育てる。
と。

旅の途中で。  非日常の中で。  日常の素晴らしさを感じる事ができました。
自分の旅もいつかは終わり、また日常に戻っていきます。
その中で。
旅で日常の素晴らしさを感じる事ができたこと。
とても貴重な経験です。

ここまで。  非日常を追い求め。  旅を求めて来たのに。
今日ここで感じたこと。
自分は旅という手段で自分の日常から逃げていたのかと。

もしかしたら。  そうかも知れないです。
でも。  自分が求める日常を今まで見つける事ができなかったら。
だから。
旅から。
非日常から日常の素晴らしさを学び、知る事により。
自分が進むべき道を。  クリアにしていける。

今日はそう思いました。

そして。  ひとつ。  目標ができました。
いつかONOさんにサーフボードを削ってもらう!
と言う目標です。
まだ少し先の話しになりますが。
たくさんの波乗り話し、サーフボード哲学を聞き。
純粋に。  ONOさんの板に乗って見たい!
と、思いました。

今日もサーフボードに囲まれて。  屋根裏部屋で。
では
おやすみなさい。

第六十三話 “ 我夢者羅 ” 07-03

サンサーフさんで過ごした二日間は。
夢のようだった。

温かい人達。  サーフボードに囲まれ。  Legendと言われる人がいて。
プロサーファーさんがいて。  たくさんの波乗りの話しを聞き。
そこにあるたくさんの夢。  たくさんの昔があり。
たくさんの未来がある場所。

そんな場所にお世話になり。  たくさんの優しさを感じたこの場所。
こういう場所に足を止め。
そして。
再び出発するとき。  不思議な焦燥感にかられる。
これは。  説明しがたい感覚だ。

怖くなる。  旅を続ける事が。  何故だか怖くなる。
今。  旅に対する不安が。
日に日に。  どんどん大きくなって来ている。
普段の生活が恋しくなって来ているのだろうか。

旅の途中で、そこに住み暮らしている人達の温かい日常に触れれば触れるほど。
それを求めている自分に気付いてしまう。
もっともっと足を止めたくなってしまう。

わかってる。  今。  自分が泣き声を言っている事は。
わかってる。  俺はそんなに強かない。

一人の夜が怖くなる日も。
雨に打たれて惨めな気持ちになる日も。

様々な要因から不安で不安でしかたなくなる日もある。
全てを投げ出したくなったり。
逃げ出したくなる時もある。

そんな日は。  我夢者羅になる。
自分の夢をひたすらに追う。
走るしかない。
なりふり構ってはいられない。
不安や恐れを振り切らねばならない。

自分の弱さがわかるから。  弱音を吐く自分から逃げるように。
我夢者羅になって。  行くしかない。

今日はそんな日だった。
旅は楽しい日ばかりでは無い。
だからこそ。  楽しい日があり。  それが輝いて見える。

楽しい日が続けば。  辛い日はより一層。
それが旅。  それが人生。  みんな旅人。

では。
*
ONOさん。  Kさん。  440さん。  CHIさん  Aちゃん。  KAIさん。
Dくん。  Sちゃん。  PAPAさん。
貴重な時間を共にさせて頂き本当にありがとうございました!

Rくん!突然で驚いたけど嬉しかったです!  差し入れありがとうございます!

K下で車から声をかけてくださったサーファーさん!
○○川の河口近くで反対側から応援してくださったサーファーさん!

すごく励まされました!  ありがとうございました!
今日の画像  
K下P




K下Pで自分に声をかけてくださった440さん。


SUN SURFにて






K子さんからの差し入れ!


Rくん!

 

第六十四話 “ ひごもっこす ” 07-04

我夢者羅に走り吹っ切れた日。
出会いが押し寄せて来た。

朝、某河口ポイントでお会いしたY君。


親切で物越しの柔らかい人だった。
Y君にキャンプ場を教えてもらったので、今日の目的地をそこに決めた。

途中点在するポイントをチェック。
福島のポイントは、日本の情緒溢れる魅力的なポイントが多い。



多いと言えば。
千葉の九十九里から茨城の中部辺りまでは平坦な道が続いた。
関東平野だ。
しかし、関東平野も終わりを告げた。
海岸線は起伏に富むようになり。  当然アップダウンも増えてきた。
しかし。  意外にも。
平坦な道より起伏がある道のりの方を楽しんでいる自分がいる。
単調な道のりは余計な事をついつい考えてしまう。
が、
目の前に登り坂が現れれば。  意識はその坂に集中される。  いい。
何より坂を登りびっしょり汗をかき。  坂でひゅ~っと体が冷えて行く感じが気持ちいい。

走ってる。   今。  いると言う実感がそこにはある。

さて、そんな峠道を登っていると。
急に声をかけられた。


神奈川から来たと思われる三人組の人達だ。
狭い車道で後ろの車がつっかえるまでの僅かな時間。
お互いに全力で話した。

後部席の彼が言った言葉が耳に残った。
『二週間前にワーホリから戻ったばっかりだから、旅とかすげぇよくわかるんですよ!』と。
きっと彼も。
今の自分がたくさんの人達にお世話になっているように。
親切や優しさ。  喜び悲しみ。  辛さと楽しさを味わって来たのだろう。
一人旅している時に一瞬でも、心が通じる喜びを。

さて。  福島の人は人懐っこい。
気軽に気さくに声をかけてくれる人が多い気がする。

またしばらく走ると。  ジュースを持った人がニコニコしながら自分に向かってくる。
Aさんだ。


昨日Aさんのお友達が自分を見たようで。  話を聞いていたようだ。
ニコニコとやはり物越しが柔らかい。
福島のポイントについて色々話を聞く事ができた。

そして。  その数㌔先でYU→KIさんが声をかけてくださった。


『ブログ読んでます!』と。
埼玉から波乗りのために福島に移り住んだと言う。

当然最初は苦労もあっただろう。
いや。
もしかしたら。  まだ登り坂の途中なのかもしれない。
でも。
その苦労を乗り越える原動力を彼女は持っている。

サーフィン。
好きな事をする為の苦労は楽しいって事にもきっと気付いているだろう。
こうして今日の午前中はたくさん出会いと笑顔に会えた。
皆さん本当にありがとうございました!

さて。
Y君が教えてくれたキャンプ場へようやくたどり着いた。
このキャンプ場。
使用料は無料で設備も整っている。  海の目の前で環境的には最高。

が、しかし…  そこは。
青いテントの。  プロのキャンパーさん達が集っていた…。
虎子を得る必要もないので虎穴には入らず。
泣く泣く移動。
昨日、寝不足気味だったので。  海辺で仮眠。

そして今日の寝場所を探しに再び移動を開始した。
ふぅ。  今日は寝場所を見つけられるだろうか。。
地図を見るとこの先の道の駅まではかなりの距離がある。
日没までに間に合うかどうかだ。

気合いを入れて走り出した瞬間。  道の駅 よつくら この先800m↑の看板が。
えっ?  
何故、えっ?か。
今日泣く泣く購入した地図。  そこにはこの道の駅が乗っていなかったからだ。
ともあれ。  ラッキーだった。
寝場所を求めてさ迷わなくてすんだわけだ。
なぜ地図に乗っていなかったかもわかった。
まだ道の駅として正式にオープンしていなかったからだった。
ともあれ。  寝場所をリサーチ。

敷地内をさ迷っていると。
衝撃的なものが目に飛び込んんで来た。


【心のそうじ隊】  【東京→北海道間清掃中】
と、のぼりを掲げた特大リアカーが!

ゾクゾクっ♪  ワクワクっ♪  アンテナ全開!  興味津々!!

しかし  このリアカーの持ち主が見当たらない。
回りを見てもそれらしき人の姿がない。
気になる。  あぁ~っ!  気になるぅ~!
いったいどんな人がこのリアカーを引いているんだろう。

ソワソワ。  ワクワク。  待ち伏せ開始(笑)

…。  …。  まだ来ない…。  …。  うぅっ  待ちきれない。
よし!  捜索開始!
と、思った次の瞬間。
その人が目の前に現れた。


熊本のNPO法人  青年競技会の  剛(つよし)さんだ。

ざっと活動内容を。
2010年6月1日現在  九州全域  熊本~東京間  で。
燃えるゴミ947袋 不燃物316袋 空き缶27965本 空き瓶3946本 
ペットボトル19334本  278㌔をこのリアカーを引きながらゴミ拾いを。

今回は東京→北海道間の旅の途中だった。
他にも様々な活動をしているが書ききれない。
*興味のあるかたは、【上村剛】さんで検索してみて下さい!

一目見た時。  その表情を見た時。   なんだかホッとした。
当然この後話をたくさんした。
今日はここに野宿だと言うので。  一諸に野宿することにした。

旅の空の下。  もう一人旅人が。
一人でない安心感。  尽きない話。
しかし。  さらに急展開が待っていた。
犬の散歩中のおじさんが。
話しかけて来た。
そして気付けばおじさんの家に二人でお世話になっていた。

途中から。  地元福島のボランティア団体  
ひなたぼっこ  の合川さんも加わり熱い夜に。



とても貴重な話を聞けた。
印象的な一言を紹介したい。
『ゴミを拾う事は徳を拾うこと。ゴミを捨てる事は徳を捨てる事なんです。』
『難しいことを考えるより、出来る事からやればいいんです。』
『成功の反対は失敗ではなく、なにもしなかったこと』
『ゴミ拾い笑顔集め』
目の前で巨大なリアカーを引いて歩いている人の言葉は、心にすんなり入ってくる。



不思議なものだ。  多分。  これの言葉を。
口先だけで何も行動出来ない人が言っても自分の心には響かない。

行動する事。  自らが行動する人。  その回りには自然に人が集まって来る。
とも、剛さんは言っていた。
熊本の方言。  【ひごもっこす】
やるったらやる!  やると決めたらやる!
シンプルだ。  何も難しくない。
『難しいことを考えるより、出来る事からやればいいんです。』
これが。
最初の一歩を踏み出す秘訣なのかも知れない。

今日の。  たくさんの出会いと。  笑顔に感謝して♪
おやすみなさい。

では。


 

第六十五話 “ VIVA☆FUKUSHIMA ” 07-05

今朝。
リアカーを引いて東京→北海道間清掃中の剛さんとお別れ。
もしかしたら。
お互いに今日の目的地が一緒なのでまた会えるかも知れない!
一晩泊めて下さった橋本さん。  ありがとうございました!

さて。  今日はとても気分がよい。  天気も良かった。

朝、移動し始めてすぐに会った【波乗り親父】さん。


ポイントの情報を教えてくれたり、差し入れをくれたり。
『もしこの先、福島県内でどうしようも無くなったら連絡して!』と。
連絡先を渡してくれた。
自分も昔。  旅をしたから。  その時の恩返しだよ。
と。
波乗り親父さんに道を聞き。  
岩沢Pを目指す。

途中。  休憩に立ち寄ったパーキングエリア。   ゴミが…。





見渡すと少し離れた場所にごみ箱がある。
昨日の剛さんの言葉を思い出す。
『ゴミを拾う事は徳を拾う事。ゴミを捨てる事は徳を捨てること。』
目の前に落ちているのはゴミではない。

徳だ♪  そう思った。
ゴミを拾って良いことをしているとか、誰かの為にとか大それた事ではなく。
自分の為に。
道端にお金が落ちていたら拾うが如く。
楽しくゴミを片付けられた。  自分が出来る範囲だけ。

徳を拾った(笑)



そしたら何だか本当に特した気分になった♪

さて。
距離もそんなになかったので。
お昼前にはポイントの近くまで来れた。

ポイント手前の坂を下り。  カーブを曲がった時。
目に飛び込んで来たのは。

波だった。


足の指先から頭のてっぺんにゾクゾクっと電流が流れた♪
テンション↑↑↑♪  早速ご利益?!  有り難や~有り難や~♪

はやる気持ちを抑え、駐車場まで下りる。
海に向かって走り出したい気分だが。
ここでバタバタと着替えて海には行かない。
まずは駐車場にいるローカルさん達に挨拶をする。
目が会った人に笑顔で軽く会釈だ。

そしたら。  『真木勇人さんのブログに出てた人でしょ!』と。


*大変失礼ながらお名前を忘れてしまいました(>_<)

ポイントの情報も聞き。  波チェックもしっかりと。
さてと。  行きますか♪
波は腹~胸たまのセットは肩近く。
サーファーさんは5~6人。
テイクオフは厚めだが、走れば走るほどいい感じになる。
うほほぉ~い!!  楽しい♪
旅の苦労が全て報われ瞬間だ。

しばらくすると。  ニコニコしながら近づいてくる人がいる。
途中で会った波乗り親父さんだ!
仕事の昼休みに1R入りにきたようだ。
誰かと一緒に波乗りが出来るのは嬉しい。

張り切り過ぎて1時間半位でヘロヘロになってしまった(笑)
一旦あがる。
同じタイミングで入り、ポジションも隣だった人も上がってきた。
自然な成り行きで話し始めた。

Gさん。


つい最近福島に来たばかりだと言う。
そこに波乗り親父さんが上がって来た。
そこでGさんを波乗り親父さんに繋げた。


勝手なお節介だが。  少しでも顔見知りができればいいかなと。
このパターン。  伊豆のつっちーとギイチさんの時と一緒だ。
うまく繋がってくれたら嬉しい。

さて。  お二人と別れ少しのんびりしていると。
Sさん。


消防士さんらしい。  ここのローカルさんだ。 出来たばかりだと言うステッカーを頂いた♪

さらにのんびり海を眺めていると。
LEEさんとSEIさんが声をかけて下さった。


気のいい人達で笑いが絶えなかった。
LEEさんがふと。
ペタペタ貼ってあるステッカーの中からSUN SURFさんのステッカーを見つけ。
俺もお世話になってるよ!と。



ONOさん一家とは家族ぐるみのお付き合いらしい。
LEEさんのお父さん【みーVO】バンド【素】のCDを頂いた♪

ところで。  福島の方は贅沢だ。
自分がウハウハしている波を見て。
『ん~どうしよっかな?』と。
今日の波はローカルさんにとってはいまいちらしい。
自分は2R目に突入。
多少コンディションは悪くなったものの。  自分には十分♪
1時間程楽しんだ。
ごちそうさまでした!  お腹いっぱい。  腕パンパン(笑)
*岩沢Pの皆さん!   よくして頂いてありがとうございました!
楽しかったです!





さてさて。  移動だ。
今日の目的地の道の駅はすぐそこだ。
剛さん。  無事にたどり着くだろうか。

しばらくして。  ふと道路の方を見ると。
剛さんがリアカーを引いて現れた。



やはり  ものすごいインパクトだ!  自分も同じ道のりを走って来た。
それを思うと。  半端ないなこの人。
と思う。
無償で。  自分の利益には一切ならない。
剛さんは言う。
【義が先 理が後 利は残った分だけ】  実際【利】はない。
さらに。  
【人を変えようと思ってはだめ。自分が動けば人は変わる。】
と。
実際。  昨日、剛さんに会った自分は少し変われた。
生意気だが。  自分もこんな風に。  誰かの何かのきっかけになりたいと思う。
なんでもいい。
自分が行動する事により。  楽しんで旅をする事で。
なにか。  誰かの。  心に変化をもたらす事が出来たら。  そんなに嬉しい事はない。
と。  そう思う。

さて。  剛さんが今日知り合たNさん合流。
道の駅でプチ宴会♪

Orion Beer!!


懐かしい♪  Orion Beerを福島でいただけるとは思ってもなかった。

沖縄でお世話になった人達の事を思い出す。
みんな元気にしてますか?
暑さに負けず。  たくさんの人を楽しませてくださいね!

カリー サビラー!


では!


第六十六話 “ メリハリ ” 07-06

当たらない天気予報に喜ぶ毎日。

梅雨なのに晴が続く。
有り難い。

朝、剛さんと別れた。
長い人生の中で。
一瞬重なった時間。
お互いの選んだ道と道がクロスした時間。
またどこかで交差するかもしれないし。
しないかもしれない。

だから楽しく掛け替えのないもの。    人との出会い。

交差点で出会った人と。
すれ違ってしまわないように。

さて。
そんな事を言いながらも。
今日は特に何もない一日だった。

ゆるゆると長閑な風景の中を走った。
今日はそんな日だ。

めりはり。   走る日  サーフィンの日  出会いの日  辛い日  楽しい日

それが一度に押し寄せる日もあれば。
何もない日もある。
今日は一人で旅を感じる日。

温泉にも入ったし♪  今日は日記を早めに書き上げゆっくりします♪

では。

~福島県中部の海沿い辺りより~

第六十七話 “ Pay Forward ” 07-07

道の駅。
本当にお世話になりっぱなしだ。

ビーチではキャンプ禁止の看板が立ち。
たまに見かけるキャンプ場は1サイト3000~位のオートキャンプ場。
九州や四国にあったような無料や300~500位のキャンプ場は滅多にない。

まぁそれはいい。  そんな時にお世話になるのが道の駅。
道の駅に行けば雨は凌げる。
そして。
もう一ついいことがある。  旅人に会える確率が高いのだ。
旅のスタイルは様々だが。
サーフポイントに行けばサーファーさんがたくさんいるのと同じ事だ。
だからついつい足を運んでしまう。

昨日もそうだった。

日が落ちた後から大雨が降った。
朝起きて。
荷物を片付けていると。  一台のママチャリがふらふら迷い込んできた。
その人は。  疲れきっているようで。  休める場所を探しているように見えた。
特別大きな荷物を持っている訳でもなく。  旅を楽しんでいる雰囲気もない。
どんより。  どんよりと。
まだ若い。  自分より少し歳下だろうか。
だが。
目に力はなく。
何かから逃げるように自転車で旅をしてきたように見えた。

自分は荷物もまとまり。  出発しようとした。
が。
今にも倒れそうなその人が気になってしかたない。
どうしようかと悩みながら。  5分10分20分。
思い詰めたような顔をしているから、正直話しかけ辛い。
そのまま何もせず海を目指して走り出そうかと何度も思った。

でも。  でもだ。  旅の途中で。  自分が辛い時。
たくさんの人にお世話になり、親切を受けてここまで来れた。
今、目の前に。  旅人がいる。
その人は旅をしているつもりはないかもしれないが。
同じ事。

なんでこんな事を書いているのか。
自分はこんな事をしました!  とか言いたい訳ではない。
自分をそんな気持ちにさせてくれた、人との出会いとこれまでの旅。
自分が受けた親切を。  その人に直接恩返しはできなくても。
目の前にいる困っている人になら。
自分にも何かすることができる。  そういう事を教えてくれた旅。
それを伝えたいのだ。

Pay Forward

恩贈りだ。  僅かだが差し入れをさせてもらった。
『どうぞ♪』
と。
すると。  その人は。  少しだけニコッとした。
別に偽善と思われてもよい。
イ(ひと)の 為 の 善   偽り(いつわり)ではない。
人の為だ。
自分がそうしてもらって来たように。
その人の笑顔を見てから北泉に向かった。

さて。  海に着き波チェックをしようとすると。
ニコニコした人が近づいてくる。
『ブログの人でしょ!』と。
KYOKOさん。

しばらく波チェックしながら話しをした。




そして。
『後でうちの彼氏にもあってって!プロサーファーなの♪』と。
…なんだなんだ?  この展開は(汗)
まぁ。  成り行きに任せよう♪
と決める。

KYOKOさんと別れ、支度をし海へ向かう。
ビーチをトコトコ歩いていると。
海からロングとショートのサーファーさんが上がってきた。
そしてすれ違いざまに。
『もしかして、やなっちですか?』と声をかけられびっくり!

TSUBASAさん。


この後。  
いったん海から上がったはずなのに。  一人引き返してきた。
ん?と思うと。  『あと30分位できそうなんで、一緒に!』
と言ってくれた。
知らないポイントで一人パドルアウトしていくのは以外と心細いものだ。
だから  すごく嬉しかった。
TSUBASAさんに先導されパドルアウト。
話しをしながらの波待ち。
いい波が来ると話しが途切れ途切れになる。
でも楽しい。
TSUBASAさん、めちゃめちゃ人柄が良くいい人だ。
あっと言う間に時間は過ぎて握手でお別れした。
*TSUBASAさんありがとうございました!楽しかったです!

さて。
福島のサーファーさんは人懐っこい。  ガツガツもしていなく。
そこら中で話し声と笑い声が聞こえる。



自分にも。  次から次へと声をかけていただき退屈しなかった。

しばらくすると。  ロングの方が一人入ってきた。
佐藤 広プロ(164さん)だ。
自分を見るなり。
『頑張ってるね!』と手でALOHA♪


周りを見るとKYOKOさんもいた。  

プロのロングボーダーさんてのは。
あの長い板を。  ショートみたいにバシバシリップしていく。
思わず見とれてしまう。
集中しているのか雰囲気が違う。
かと思えば。  ニコニコと自分に話しかけてくれたり。
周りの友達と笑ったりしている。
それからしばらく、このポイントの雰囲気を感じながら波乗りをさせていただいた。

自分がヘナチョコライディングでラストを締めくくると。
164さんが。
『うちでシャワー浴びていけば?』と。
お言葉に甘える事にした。
そして気付けばご自宅でビールとほっき貝のお刺身をいただいていた(笑)





数時間前。  誰がこの展開を予想できただろうか。
さらに。
KYOKOさんお手製の炊き込みご飯♪


めちゃめちゃ美味しくて。  図々しくもおかわりを…
お二人と(昼間から)飲みながらDVD鑑賞。
自分がこれから向かうポイントが収録されているDVDをチョイスしてくれた。
今この場の164さんからは。  さっき海で垣間見た一瞬の迫力はどこにもなく。
ただただ優しい、笑顔の人だった。



記念にとサイン入りステッカーやドリンク。  スリランカの虫刺され薬?
をいただいてしまった♪

最後に一枚パシャリ♪  乗りもいいお二人だった(笑)


*164さん。KYOKOさん。  本当にお世話になりました!
なんだかすごくリラックスしてゆっくりできました!

さて。  その後。  164さんも波チェックに行くと言うので一緒に海へ。
すると。  LEEさんと再会♪
お二人はもともとお知り合いだったようだ。





福島。  波が豊富で温かい人の多い土地。
VIVA! FUKUSHIMA!

また忘れられない場所が一つ。  今日もまたたくさんの優しさをいただいた。
自分ができる事は勇気を出して。
今、自分にできること。

Pay backよりもPay Forward

直接の恩返しはできずとも。  善意は巡る。  自分が受けた親切を次の人へ。
それでいい。
そう思った一日だった。

ではまた!

第六十八話 “ 宮城県へ ” 07-08

今朝はゆっくり動き出した。

しかしいい天気だ。
海沿いの道に出てゆるゆると。
途中いくつかポイントを眺めながら北上を続ける。



南風が勢い良く吹いている。
日差しが体力を奪う。
日陰に入ると風が気持ちいい。

お昼頃。  宮城県にin。



思えば。  よくまぁ。  ここまで来たものだ。
4月の下旬に沖縄を発ち。
5月  6月  7月と。  やっと4分の1位だろうか。
ますば前半のゴール。  北海道の宗谷岬と利尻島を目指す。
しかしまぁ。  それはまだ先の話し。

この辺りは長閑だ。
稲の苗が風になびく。



二両編成の列車が水田を抜けて行く。
行き交う車も。  人も。  どこかのんびりしている。
時折。  海側にはしる畦道を進んだりしてみる。



『もしかしたら波があるかも♪』などと期待しながら。  行き止まり(笑)
まぁよくある事だ。
笠野Pをチェック。
心地好い南風は波とは相性が悪いらしい。


松林を抜け道に戻る。



ゆるゆる。  のらりくらりと。  県道を。

途中。  『KEEN'Sのブログでみたよ!』と、仙台新港の近くのショップ。
【FULL SPEED】の店長Sさんとお会いした。



近くにきたら遊びに来てね~!と言って下さった。

さてさて。  なんだか暑さからなのか。  眠い。  すごく眠い。
疲れも溜まって来たのかな?と思い。
今日は近くの民宿にお世話になる事にした。
ゆっくり寝て体力の回復に努めるとしよう。

では!

 

第六十九話 “ 戦闘準備完了? ” 07-09

この旅に出る前から噂に聞いていたことがある。

国道45号線。
『あそこは…マジで…やばいよ…。』
『1番きつかったのは東北の45号線だったな』
『リアス式海岸…あれは地獄だ…。』
と、自転車で日本一周した先輩チャリダー達は皆、遠くを見つめてそう語る。

旅先で出会ったチャリダーも。
『えっ!これで45号線走るの!?』と皆、一応に驚く。

自分『…えっ…そんなですか…』と。  そうとしか言えない。
その45号線が目前まで迫ってきている。
嫌でも不安になる。

日本一周の旅を大きく三つに分けるとする。  太平洋側。  北海道。  日本海側。
その太平洋側を北上した最後のクライマックス。
それが国道45号線なわけだ。
宮城県の塩竈を過ぎたあたりから岩手全域、青森の八戸まで続く恐怖のリアス式海岸。



ここまで。  それなりにきつい道のりを越えてきた。
記憶に残るのは。  西伊豆。  土肥~石廊崎までの海岸線。
そう言えばあの時は。  大雨にも降られ。  なんとか一日で切り抜けたものの。
翌日は体が痛み、まともに動ける状態ではなかった。
とは言え。  翌日波乗りはした訳だが(笑)
その後。  伊豆大浜のワンダフルワールドのIオーナーとRさんに拾われ。
二日間体を休める事ができ復活した。

もう一カ所は。  三重の熊野~尾鷲~伊勢のリアス式海岸。
これでもかぁ~これでもかぁ!  と、繰替えされるアップダウン。
あの時はMOTOKIさんに再会したい!  それが、ただ一つが心の支えになり。
二日半で乗り越えた。

三重は過去に一度走った道だったので、予めきつさもわかっていたし、逆を言えばここまで来たら後少し!とかいう余裕もあった。

しかし。  45号線は完全に未知の領域だ。
話しを聞けば聞くほどに。  45号線に対する恐怖が増していく。
最初は熊位の敵だったのに。  気付けばコジラ位の大物になっている。
しかも。
聞かなきゃいいのに。  東北に入ってからは出会う人出会う人に。
『45号線てどんなですか?』と聞いてしまう。

たいしたことないよ!
とか。
大丈夫大丈夫!  みたいな言葉を期待するも。
返ってくる言葉に恐怖が増長されていく。
聞かなきゃよかった…と思いつつも、安心出来る言葉を求め、また誰かに聞いてしまう。

『45号線って…』  と。

さてさて。  今のうちに出来る事はして置かなければと思い。
いよいよ膨れ上がった恐怖心から。
今日はリアカーのタイヤ交換。





予備チューブ&予備タイヤ探し。
さらにひび割れし始め限界に近付いていた自転車のタイヤ交換まで。  一気に行った。
そうする事で少しでも不安材料を減らしたいのだ。

リアカーのタイヤ一本。  チューブ一本。  自転車のタイヤ2本。
*自転車屋さんのおじさんの粋な計らいで、BRIDGESTONEの新品タイヤ1本800円♪
おじさんありがとうございました!

自転車のタイヤは。  過酷な道にも堪えられるように。 
細身のタイヤから、MTB用のゴツゴツに変えた。
細身のタイヤから比べれば摩擦が増え、ペダルは重くなるが。





丈夫な奴がいい。  きっとそうに違いない。  と自分にいい聞かせる。
これですべての不安材料が無くなった訳ではないが少しは気が楽に。

交換したタイヤの調子を確かめながらいくつかのポイントをチェックした。



が、今日は波乗りを楽しむ気分にはなれなかった。
あるポイントを探しているとき道端で。
Hさんが声をかけてくれた。



お仕事中で制服姿なのでマークを隠しパシャリ♪
バレバレ?(笑)
すごくテンションの高い人で、憂鬱気味の自分に元気を下さった。

探していたポイントを聞き、行ってみるも。



厳しいコンディション。
一休みしながらどうしようか考えていると。
『あっ!いたいた!探したよ~!はいこれ!』と、差し入れをたくさんいただいてしまった。



*Hさん!お仕事中にも関わらず本当にありがとうございました!

さてさて。  今日はどこで寝ようか。   これが決まるまではいつも落ち着かない。
てな訳で今日は先に日記を。

ではまた!

 

第七十話 “ イイナミ ” 07-10

昨日は。
コインランドリーで洗濯していると。
日没と共に。  降るわ降るわで。  雨ザーザー。  そのまま雨宿り。  
の   
つもりが気付けば朝だった(笑)

コインランドリーで一夜を明かし。
早朝より走り出す。
雨も上がり東の空が綺麗だ。  久しぶりに見る朝日。
やっぱりいいな~♪  早起きはするもんだ!
と、
自転車を停め、昇る朝日を眺めていた。



ふぅ~♪  と、背伸びをし、ふと後ろを振り替える。
ん?
思わず二度見。   虹だ!



しかも二重。  思わず見とれる。
虹を見る度思う事。
昔の人。
大昔の縄文時代や弥生時代。
その頃の人達は虹を見てどう思ったのだろうか。
以外と普通に。  『あっ!虹じゃ!』と思ったのか。

それとも。
『あっ!なんだあれ!!気味悪いぃ…怖い怖い!』と思ったのだろうか。
それとも。
『大地が!空が!喜んでおられる~!』みたいに不思議な現象に自然を近くに感じたのだろうか。

結構、感じ方はいろいろだったのかも。
と。  そんな事が、昔から気になって仕方ない。

少し話しが逸れた。
さて。  虹の興奮覚めやらぬうちに。  仙台新港に到着。
雑誌では何度か見たことはあるが。  自分の目で見る仙台新港。

おおっ~!
朝日が海面を照らし、さらにこのポイントの存在感を助長する。



しばらく丘の上にある駐車場から眺めていた。
パワーの有りそうな波をサーファーがバキバキとラインを刻んで行く。
おぉ!すごいすごい!  と、眺めれば眺めるほど。
なぜだか、ここで波乗りしよう!という気にならなくなっていた。

もちろん。  自分には十分過ぎるいい波が目の前で割れている。
が。
今の自分の気分にはマッチしていないようだ。
もう一つ原因をあげれば。  海が混み過ぎていた。
迷ったあげく。  移動することにした。
次のポイントを目指す。

しばらく走りポイント到着。
一目でこのポイントが気に行った。



景色。雰囲気。好みの波質。
自転車をどこに停めようかとさ迷っていると。  ポイントの目の前に。
おじさんが営む駐車場を発見。
『自転車いくらですか?』  『ん?いらんよ。』  『あの松の木の下に停めなさい。涼しいから。』
と。
おじさんにお礼を言い急いで着替え海へ向かう。

『いただきま~す!』
拍子抜けするくらい水温が高い。
元気よく、サーフパンツ一丁で波乗りをしている若者に、あれこれ聞いてみる。
今日はいい日らしい♪
普段は早めの波質だが、今日はビュービューのオフショアのおかげで。
いい感じのようだ。

時間が経つに連れサイズもグングン上がってきた♪  天気もいいし。
サーフィン最高っ!

思わず叫びたくなる♪





思う存分波乗りをさせていただき。
『ごちそうさまでした!』  もう、お腹いっぱいだ!

海から上がり松の木の下でのんびりと。



ふと。  前からやって見ようと思っていた事をやってみた。
伊良湖のロコP。  Beach Garden SurfのFUMITO君の真似♪
カラーワックスでペイント気分。



センス無し。  でも  やるだけやって満足(笑)
今日はいい日だな♪  天気も景色も雰囲気も。

どうやら。  自分にとって。  いい波とは。  決して波質だけではなさそうだ。
いかにその時の自分の気持ちと重なるか。
オンショアぐちゃぐちゃでも。  友達とワイワイやれれば。  それは最高。

小さい波でも。  きつい峠を越えて辿り着いたなら。  それも最高。
数時間で2~3本しか乗れなくても。
ローカルさんが大事にしている波を分けてもらえたなら。  それまた最高。

ハードな波でぐるぐる巻かれたとしても。  悩みや迷いが断ち切れたなら。  これもまた最高。
どんな波でもいいのかもしれない。

その波に何を求めるのか。   その時の自分次第なのだと思う。

イライラ。  イソイソ。
こんな時はいくらいい波が目の前にあってもダメだろう。
どんなに上手に波に乗っても。  きっと心は満たされない。
自分にとっては。   いい波だったからいい日なのではなく。
いい日たがらいい波なのだ。

だから一日一日の毎日と。  自分の向き合い方。  これが大事なんだと思う。
今日はそんな事を考えた一日だった。

では!

 

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