バックナンバー 第二十一話~第四十話

好評連載中! ちゃりんこ日本一周 ~サーフィンの旅~ のバックナンバー日記です!
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第二十一話 “ 四国は土佐のマルガリータ ♪ ” 05-18

今朝は4時起床。

燕が地面すれすれを飛んでいる。
薄明るくなってきた空を見上げると、どんよりとした雲。
ふぅ。こりゃ降るな。

明るくなるのを待って出発。
まずは高知市を目指す。
途中パラパラと雨が。
軒下でレインコートに変身。
いささかフライング気味だったのか雨はあがる。
降りそうで降らない微妙な天候のなかひた走る。

あっさり到着。
通勤通学の自転車と共に高知市内を激走。

気付けばスタートしてから1000キロを越している(笑)



その後も走る走る。
室戸岬を越えなければサーフポイントはない。
雨が振る舞えに距離を稼ぎたい。

さて。
お昼頃だろうか。
信号待ちしていると後ろから来たおばあちゃんが。
『あんたかね~サーフィンで日本一周しちゅうゆうんは!』
『あっ…はい…そうですが…』と、自分。
『こないだの高知新聞に載っちょったよ♪』とおばあちゃん。
『新聞????』
『自転車でサーフィンして日本一周しちゅう人がおるって書いてあったがよ。取材とかされたんやろ?』
『いや…人違いじゃ~…取材なんかされてませんし…』

もう何が何だかわからない。
自分には身に覚えがない。
もしかしたら、自分と同じように自転車でサーフィンしながら日本一周してる人が!!

いや…ないない。
おばあちゃんもあんまり自分が否定するもんだから心配になってきたらしい。
『もしかしたら違うかも知れんけどな~(笑)』
と、含み笑いを残してどこかへ消えて行った。

真相は闇の中へ…

それはさておき。
ここ一週間位ずっ~と気になっていたことがある。

髪の毛伸びたなって。

毎日毎日チャンスがあれば髪の毛切りたい~と思っていた。
今日は絶妙のタイミングで床屋さんを発見。
雨宿りがてら温泉に浸かり、出発した直後だった。
しかも安い♪
ここに決~めた。
チャリを店先に停める。

『い・いらっ・いらっしゃいませ!』と店員さん。
登場がド派手過ぎたようだ。
『どんな感じにしますか?』
『えっと~横すっきりでここはこんなで、前はこんなで♪今の髪形をそのまま短くしてください!』と注文。
『え~っとじゃバリカン使いますね♪』
バリカン?バリカンってのは?
『いやバリカンってか、ここをこんなでこっちはこんなでお願いします。』と自分。
『じゃあバリカンは使いませんか?』
いやいや。
必要なら使えばいいさ。

しかしなぜこんなにバリカンにこだわるのか?
ちょっと説明するのが面倒になってきた。
『よしっ!じゃバリカンで行きましょう!』と勢いで言ってしまった。

キラリと光るその眼光と唸るバリカン。
うぃ長音記号1ん!うぃ長音記号1ん!!
はっ!
やばいっ!
すごい勢いだ!
もう止まらない。

気付けばトップと前髪だけ残して大五郎見たいになっているではないか。。
『あのぅ…もうこの際…前髪も行っちゃって下さいm(__)m』
『はい!じゃ前髪もバリカン入れさせてもらいますね♪』と店員さん。

いきいきしている。
きっとバリカンが大好きなんだ。
しゃあないか。

こうして今日何年振りかに土佐で丸刈りになった。

走り出す。

雲の隙間から太陽が。

蒸し暑い。

帽子を脱ぐ。

頭に受ける風邪が心地好い♪

陽はまた昇る。

毛もまた伸びる。

まぁこれもありかな♪なんて思った。





ではまた!

~高知県安芸市付近より~

第二十二話 “ やってみなけりゃわからんだろう! ” 05-19

今日は降られた。

そして吹かれた。
近くを走る電車も止まる位の雨と風。
チャリも薙ぎ倒される。



向かい風になると平らな道さえ前に進まない(笑)



さて。
昨夜は蚊との戦いだった。
1人対10匹。
ありとあらゆる手段を講じたが幾度となく襲いってくる蚊。

わかった。
もう降参だ。
ミイラにならない程度に吸ってくれ。
だだひとつだけ言わせてくれ。
蚊よ。なぜお前は耳元で飛ぶ。

寝不足気味で目が覚める。
雨が降っている。

準備を整え出発。
今日は時間調整の為に目的地を近場に設定。
何の為の時間調整?
雨が降る→風が吹く→低気圧が接近→波が上がる!?
室戸岬を回ればそこから徳島までいくつかサーフポイントが点在する。

今日行ってもどうせオンショアでぐちゃぐちゃな波。
せっかくならいい波に乗りたい。
明日の夕方かあさっての朝には海も落ち着き、いい波になっているはず。
と、そんな考えでのらりくらりと走る。

雨が激しさを増して行く。
雨宿りしよう。

見つけた東屋でひと休み。
昨日、頂いたお煎餅と土佐名物さつまいもチップスを頬張っていると。



一人のお遍路さんが雨宿りにやってきた。
ただ、普通じゃない。
(変な誤解を招いたらごめんなさい↑)
名前はわからないが電動の車に乗ったお遍路さんだ。。(たまに街中でお年寄りが乗っているやつ)
散らかしていたベンチを即片付ける。
『こんにちは!!すごい雨ですねぇ~』と話しかける。

電動カーから降りるおじいさん。
足が不自由なようだ。
しばらくは、たわいもない話しが続く。
おじいさん改めTさんは話してくれた。
それこそ昔は日本中の山に登り、スキーの指導員をし、ボーイスカウトの隊長もしたと言う。
しかし。
『わしは一度死んどる。』
とTさん。

今から20年程前。
マッターホルンへ4回目の登頂中に滑落し、首の骨を折ったのだ。
例え意識が戻っても全身麻痺と言われていたそうだ。

二年後。
突然意識を取り戻した。
もちろん、健康だった昔とは違い、体の自由は奪われた。
でもTさんは、今こうして電動カーにまたがり、四国88ヶ所を巡るお遍路さんをしている。
もちろん今回のお遍路さんだけでなく、電動カーであちこちに出向き旅をしているのだ。

初めて電動カーで旅に出ようとした時。
回りの人は心配して止めたと言う。
無理だよ。
やめなさい。
と。

でもTさん。
『そんなのやってみなけりゃわからんだろう!』と。
そして本当に電動カーで沖縄一周をした。
『わしは自然が好きなんだ。好きだからできるんじゃ。』
と。

『しかし、あんたも中々やるなぁ~(笑)』とTさん。
自分も思う事がある。
『人間。デキるかデキないかじゃなく、やるかやらないか。』
なんじゃないかと。
握手をして別れた。
Tさんの手は小さいかったが力強かった。
自分も力を込めて握り返す。

再び雨の中を走り出したTさん。



その姿を見て元気と勇気をもらえた。

ありがとうございました。Tさん!



~高知県室戸市より~

第二十三話 “ 土足禁止 ” 05-20

昨日は雨&風にまいってしまい、格安の民宿に素泊りした。

素泊まりなのになぜか夕食をご馳走になってしまう♪



女将さんが
『洗濯物とかあるんか?』と。
乾燥機までかけてくれた。
これには本当に助かった。

女将さんありがとうございました!

洗濯も終わり、身の回りの整理も終わり、さて寝るか!と思ったが、以前から頼まれていた島ぞうりをほりほり♪

眠い…
ぐぅぐぅ。
ほりほり♪
何とか完成。



Sさん。
遅くなっちゃいましてすみませんm(__)m
沖縄のシーナサーフに送っておきますね!

朝起きる。
布団に枕なんて屋久島依頼だった(笑)
しかし、体が寝袋に慣れてしまったのか、首を寝違える(泣)

さて出発。
今は曇っているが、午後には晴れるらしい。
パラパラ。
ポツポツ。
雨だ。
本当に天気予報はあてにならない。
結局、今日もカッパ姿でチャリを漕ぐ。

10時頃、Oポイントへ到着。
一人だけサーファーさんの姿がある。
サイズは腹セット胸位あるが割れづらい波。
だが、さすがにローカルさん。

渋いシングルフィンで、たまに来る波を見事に捕らえ乗っている。



朝一入っていたと思われるサーファーさんがいたので情報収集。
今は上げいっぱい。(満潮)
潮が引きはじめる迄はあまり良くないらしい。

一時間位ぼけっ~と海を眺める。
たまに波チェックにくるローカルさんと話しをする。
『あの辺りには岩が少しあるけど、まぁ沖縄で波乗りしてたなら大丈夫だよ(笑)』と、ありがたい情報ゲット。

ここまでの高知のポイントは比較的他府県からのサーファーさんの姿もあったがここは絶対ローカルオンリーって訳ではないが、かなりローカル色が強い雰囲気だ。
昔、某ポイントで見て以来のローカル小屋まである。
でも皆さんすごく優しい。
質問攻めに会うこともしばしば。

さて。
少し潮が引いてきたのか、若干波が良くなってきた。
波チェックしながら談笑しているローカルさんに。
『おじゃまします!』と声をかける。
『おう!いってらっしゃい!』とローカルさん。

トコトコビーチを歩いていると、さっきまでは気づかなかったが、ここは河口ポイントだった。
波打際には玉石がゴロゴロと。
しかもショアブレイクがかなりキツイ。
タイミングを見計らってゲット。
沖にいるローカルさんに挨拶をしてしばらく様子見。
川から流れ込む水で水温かなり低め。

ポイントをキープしつつ波を待つ。

来た!
と、パドルをするが乗れない。

次の波。
また乗れない。

その次もまたその次も。
そうしている間に一人また一人とローカルさんが入って来た。
来る人来る人に挨拶。
『おじゃましましてます!』と。

それにしてもローカルさん。
ここの波のコツを知っている。
スイスイ波に乗って行く。
『ど~しよ。このまま一本も乗れなかったら…』
と泣き言を言いながら待つ。
乗れそうな波を待つ。

来た!
キタキタ!
ローカルさんもピーク付近にはいない!
チャンスだ~!

全力でパドル。
板が滑りだした!
テイクオフっ!

乗れた!

横に抜けようとするとまだとろい感じなので、少しターンで溜める。
フェイスに合わせて走る。
いい波だ!!
注)↑言う程上手くありません。
と思っていると!
インサイドに行けば行く程、海面に大きな玉石がゴロゴロと透けて見える。


ギャァァァ長音記号1

きついショアブレイクにプルアウトも出来ず…
そのまま玉石の転がる波打際にダイブした。
ローカルさんは大した事ないよって言ってたけど…
幸いな事に板も自分も無事だった。

その後も必死で頑張って何とか3本乗った。
2時間近くで4本。
ローカルさんの邪魔をしないようにしないように気をつけながら。

海から上がると。
ローカルさんが『もう入んないの?』と。
『いや~もう十分です!ありがとうございました!』と。

本当にすごく満足だった。
ローカルさんが大事に大事にしているポイントに入れてしかも波にも乗れた訳だから♪
たまにビジターサーファーさんとローカルさんとのトラブルを聞くこともある。
ローカルさんからすれば自分達が大切にして守っているポイントへ極一部の人達だが、ルールを無視して好き勝手にやる訳だ。
例えるなら自分の部屋に行きなり見ず知らずの人が土足で入り込み好き勝手にやるわけだ。
これは良くないと思う。
波に乗らせてもらっている。
自然にも人にも。
ついつい話しが長くなってしまった。

さてさて。






その後またしばらくローカルさんと談笑の後、移動して生見に到着。
するもスルー。

2キロ程先のキャンプ場へ移動。
ここをベースにして、あわよくば二日間生見で波乗り計画。
という訳で、明日の朝一で生見におじゃまします!

ではまた!

~高知県東洋町付近より~

第二十四話 “ 本日、晴天ナレド晴レナイ気持チ ” 05-21

日常と非日常。

旅は非日常の世界。
毎日が非日常。
非日常が日常。

あぁ長音記号1
何だか訳がわからなくなってきた。

毎日色んな出会いがある。
今日も生見で波乗りしたあとに、喫茶店のおばちゃんに声をかけてもらってコーヒーと食事をご馳走になってしまった。

お礼に喫茶店の名前を彫った島ぞうりをお返ししたら。裸の大将みたいな気分になった。









まぁそれはそれで…
*喫茶店ひこうせんのおばちゃん本当にありがとうございました。

毎回毎回異なるポイント、波質での波乗り。
サーフポイントを点々としながら、波があればサーフィンをさせてもらう。

贅沢だ。
自分が思い描いていた旅だ。

でも今日は。
何だかすっきりしない何かが心にある。
これ以上何かを求めている訳ではないと思う。

でも何かが。

自分がサーフィンを大好きになったのは、その新鮮さだ。
同じポイントでも毎回違う表情の波。
飽きる事がない。
旅もそうだ。
毎日色んな事が起き、たくさんの人に出会う。
土地土地の言葉に非日常を感じ、人柄や雰囲気からも旅を感じる。

そんな毎日。
楽しいはずの毎日。
なのになぜか今日はすっきりしない。
自転車を走らせながら自分と話しあった。
この気分に、きちんとした答えはまだ出せないが。

どうやら。
目まぐるしく起きる様々な事に心が消化不良を起こしているようだ。
ここで立ち止まり、良く考えるべきなのか。
前に進み続け、自分の心とガチで話し合うべきか。

後者を選んだ。

立ち止まり見つめ直すのも大切なこと。
でも、今の自分には進むべき道があり、目指すゴールもある。

足を止める訳には行かない。
今は立ち止まってあれこれと悩んでいても答えが出せない気がした。

走ろう。
自分の道は自分でなければ進めない。
あいにく、旅をしていると自分と向き合う時間だけはたくさんある。
逃げ出す事も出来ない。
自分との戦いだ。
どの自分の気持ちが勝つのか。
それはわからない。
が、
いずれにせよ自分が答えを出す事になる。

自分を信じようと思う。。
その時その瞬間の気持ちに素直になって。

~徳島県美波より~

第二十五話 “ 秘密なんです ♪ ” 05-22

昨日は道の駅に野宿。

寝ようとしてたら地元のごっついバイカーさんが『昼頃走ってるん見たで~』と声をかけてくれた。
2時間近く楽しい話しで盛り上がる♪
寂しさも吹っ飛んだ(笑)

朝起きて。
フラフラと走り出す。
何だかちょいと体に疲れが溜まってきたようだ。
注意力が散漫である。
これはまずいと、ちょくちょく休憩しながら今日は進む事にした。

しばらく走っていると。
さっき自分を抜かして行った自転車の人が少し先で待っていてくれてた。

しばらく話しながら自転車を並走させた。
何だか久しぶりの感覚。
懐かしかった。
地元徳島のTさん。
自転車に乗るようになってから道端のゴミが気になるようになった。と。
そこでボランティア活動で道端のゴミ拾いをしている。





素晴らしい。

人間。
やろうやろうと思っても、中々行動に移せないものだ。
でもTさんは日々実践している訳だ。
自分も。
休憩した場所や野宿した場所等々。
目に着くゴミは拾うようにしている。

が、
やはりひとりで少々のゴミを拾っているのでは限界もある。
でも、何もやらないよりかは少しでも。

だ。

自分の友達に。
いつか日本中の海岸を掃除する!
と言っているナイスガイがいる。
半端ない。
ぜひ実現させて欲しい。
その時は少しでも力になりたいと思った。

さて。
途中で昼寝をして少し体力&集中力回復。
自転車で走行中は様々な事に気を使う。

人。自転車。車。路面。轍。段差。
等々。
集中力が途切れれば事故に繋がる可能性大。
のんきに走っているようで実は結構大変なものだ。

14時過ぎ。
まあ何とかかんとかヨチヨチ走っていると。
今度は一台の車が自分の先で急停車した。

ん?
と思って横を通り過ぎようとすると。
中から。
見覚えのある人が出て来た。
『あぁ長音記号1!あの時の~!』
ってな感じでびっくり仰天♪

高知の平野ポイントの駐車場で話した神戸のFさんだった!!
これから生見まで行って夕方1ラウンド。明日もどこか波の良い場所で入ると言う。
土曜は仕事が昼までだからそのまま仕事上がりに波乗りへ行くらしい。
なんだかFさんを見ていて。
この人も。
相当サーフィンが好きなんだなぁ。

と。
なぜか自分が嬉しくなってしまった♪



Fさん6月中旬にサーフトリップを計画中らしい。
もしまた会えたら。
その時は。
大爆笑だ(笑)
そして。
Fさんから。と、ある素敵な情報をゲット。
予定を少し変更した。

詳細は言えない。
秘密なので♪

さてさて。
昨日は本当に色々考えた一日だった。
頂いたコメントやメッセージにも救われた。
そして。
また少し考えた。
今までの出会いはすべて受け身だったと。

少し自分から広げて行かねばと。
今まではついついスルーしてしまっていたショップに顔を出す。
昔からショップには怖~い人達がいて見たいなイメージがあって…
どうにもその門をくぐれなかった。
だが今日は違った。
『あっ!ショップだ。よって見よ~っと。』て感じで入ってみた。



中にいたのはNさん。
わかってはいた。
ショップの人達は見た目は若干怖いがいい人なんだと。
だって波乗り好きに悪い人はいないもん。

Nさんはすごく優しい雰囲気でとても和めた。
きっと皆に慕われているに違いない。
そして。
ビーチコーミングの最新刊を頂いた♪
さらに。
素敵な情報をまたまたゲット。
詳細は秘密♪
てな訳で
今日はある場所付近で野宿することにした。

これまた場所は秘密です♪
ではまた!

~秘密の場所近辺より~

第二十六話 “ 心のアンテナ ” 05-23

今日起きた素敵な事。

やはりそれは人との出会い。
それに尽きる。

雨の中車を停めて声をかけてくださった大阪のAさんファミリー(?)



毎日ブログに載せきれないほどたくさんの人に応援されている。
出会う人達に応援され、励まされる度にゴールが近づいてくるようだ。

そして!
どこからともなく現れた救世主(笑)
サーフィンのポータルサイト【サーフィン@マガジン】のデニスさん。
取材させてください!っと。
自分の話しをサーファーさんから聞いて、探してくれていたと言う。

シーナサーフを通して連絡を頂いた。

自分に会う為に4時間もかけて来てくれた。

でも取材って緊張するな…
『ん~取材ってのはやめて話しましょう!』
って事で、訳あって短い時間でしたが有意義なお話しをさせていただいた。
【サーフィン@マガジン】のWEB上で自分の事を紹介してくれるとの事。



恥ずかしい~ような嬉しいような(*_*)
変な気分。
しかし人との縁ってのは本当に不思議だ。
デニスさんは休暇で四国へ波乗りに来ていた。
が、今日はあいにくのコンディション。

どうすっか?と思っていた時に。
『チャリで旅をしてるのがいたよ(笑)』って話しを聞いたらしい。
その時。
デニスさん。
『あっ!今回の旅はこの為だったんだ!』と。
自分に何かを感じてくれた。

さらに、
『やなっち君のしている事は皆に勇気を与えてる!』
とまで。。

今日の詳細は訳あってかけないけど。
色んな事が起きる毎日。
それは旅をしているからでは無く。
ひとつの。
ただひとつの目的に向かって進んでいる時に起きる不思議な事。

グレートサムシング。
この見えない力により動かされている気がする。

心のアンテナ。  電波マックス♪

そんな時は色んな事をキャッチしたり。
呼び寄せたり(笑)
後は、自分がこの旅を通じて感じた事をどう伝えるか。

そう。
発信だ。
自分にさえ起きるこの素晴らしい出来事の連続。
これは。
誰にでも起こせる事だ。
それをどうにか伝えたい。
だからいつも素直にブログを書く。

ぶっちゃけ。
自分の心をさらけ出すって事は。
友人達も見てくれているから、恥ずかしい時もある。

でも。  もし。
ほんのちょっとでも。
何かを感じて。
誰かの。
何かの。
役に立つのならば。
サーフィンと同じくらい。
最高ぉぉ!!(^O^)/
なんです♪

ではまた!

第二十七話 “ スローダウン ” 05-24

昨晩は結局寝場所を見つけられず…
市内をさ迷う。

今回の旅始まって依頼の笑える場所で野宿と言うよりは仮眠。         洗車場(笑)
こんな天気の真夜中に車を洗う人はいないわけだ。

猛烈な風と雨。
台風かっ!
とツッコミたくなる。

夜が明ける。
いよいよ激しさを増す。
風が唸り。
雨が痛い。
タイミングを見計らい、またまた市内をさ迷う。
もうダメだ。
まっすぐ走れない。
前見えない。
わけわからない。   助けてぇぇェェ…

子供の頃。
台風が来るっていうと。
なぜか。
ワクワクした。
公園への階段が滝のようになってたり。
ぬかるんだ畑に足を踏み入れずっぽり膝まではまってみたり。
あの頃はそういうフィールドが冒険家になった気分のようで好きだった。
だからワクワクした。

だが。
今日は違う。
子供の頃のようにはしゃぐ気にはならず。
超低速でふらふら走っていると。
風で煽られ。
曲がりたくもない道を曲がってしまった。

が。
その先には。
日帰り温泉温泉
ありがとう。     ありがとう。

憎たらしい風よ。
お陰で緊急避難完了。
ずぶ濡れカッパが一匹。
店員さん目が点。
気まずい雰囲気のままオープン直後のお店に入る。
なんとかこの雨が落ち着くまで粘ろう。
一向にやまない雨風。
更に勢いを増す。  増す。  増す。

露天風呂もチョッピーながら親指の爪~セットくるぶし位にまでサイズアップしてきた。

ムムムっ!
もしや!
ロッ!ロングなら何といけるかも!!

いやいや。   まてまて。
ここは公共の場だ。
人様に迷惑をかけてはいけない。
と、そう言う問題ではない。
しかしもう、こうなって来ると。
自然災害警戒レベルだ。
テレビの緊急速報では警報発令の字幕スーパーが踊ってる。
何とか時間を稼ぐ為にカラスが長湯する。

くらくら。   ふらふら。   水風呂ダイブ。   シャキーん!

リピート。  リピート。   リピート…

あぁ……何だか疲れた。
さすがに長居も限界だと感じ、コインランドリーに身を寄せる。

洗濯♪    洗濯♪
乾きたてのホカホカな服を着る。
何気にささやかな幸せの瞬間だ。

午後。
雨も少し弱まって来た。
風は相変わらず強いので、ゆっくりと市内を走っていると。
ぱぁーん!
と乾いた音が街中に響き渡った。

何だ!  何だ!  何だ!    銃声か!?

その途端、自転車がガタガタガタガタと揺れだした。
やられた?
もしや…
撃たれたのか?

ん?
でも何ともないぞ?
ぁ   あっ…    パンクだ…
しかも自分のリアカー…



そうなのだ。
今朝タイヤチェックをした時。
すり減ったタイヤを見て、
これはやばい!!
と思って交換しようと、自転車屋さんを探している最中だった。

ここまで沖縄から走行1300km



良く頑張ってくれた。

しかし。
これがどこかの山の上でなくて本当によかった。
と思いながら。
のろのろと街中をカッパ姿で自転車とリアカーを引いて歩く。

一人のご老人に道を尋ねる。
とても親切に教えてくれた。
道がわかれば進むのみ。
意気揚々と歩いていく。

信号待ちで。
ふと、気配を感じ後ろを振り向くと。
さっきのご老人が後から追いかけて来ていた。
『ちょっと。そっちじゃないですよ。』と。
自分が間違った道を曲がった事に気付き300メートルくらい追いかけて来てくれていたのだ。
なんて紳士な方なんだ。

感激し。
深くお礼を言うと。
『私も近くに用事があるから途中まで一緒に行きましょう。』と。
分かれ道まで案内してくれた。
しかも。
しっかりと自分が道を曲がるまで間違えないようにと。
立止まり見守ってくれているではないか。

振り返り。
深々と頭をさげた。

ご老人と歩いていたのは10分くらいだっただろうか。



ペースを合わせゆっくりと。
この街中でご老人と自分の時間だけの流れが違って感じられた。

ふと思う。
今日は少しゆっくりしようと。

さて。
そんな訳で今日は宿をとりました。
今日はゆっくり寝て。
また明日から元気に進むとします。

ではまた!

第二十八話 “ 儚いからこそ ” 05-25

昨晩は和歌山市内の宿にて。
たまには飲もうではないか!。
と思い。  ビールを購入。

クハっ~!
と、一口飲んだ。
次の瞬間に寝落ちした(笑)
せっかくの布団も。
朝方まで未使用。
ちょっと残念。

さて今日は。
磯ノ浦へ移動。・・・・・・するも。
場所がいまいちわからず。
看板を頼りに狭い路地の町並みをさ迷う。

何とかポイント周辺到着。
しかし。
小さな川に阻まれてポイントへたどり着けず。

どうしよう。
このままここにチャリをここに停めて海へ行こうかとしばし考える。
でも道端はまずいな~。
ん~困った。
目の前にショップさんがあるがまだ開いていない。
勝手に停める訳にも行かないし。
すぐそこに波があるのに、お預け状態がしばらく続く。

と、そこへ。
海から戻って来たショップの方に遭遇。
『自転車停めさせてもらえますか?』と精一杯爽やかに頼み込む。
『いいですよ!』と百倍爽やかに返される。
『ありがとうございます!』と、最大でその20分の1の爽やかさをもってお礼を言う。

3分で支度完了。
『行ってきま~す♪』とルンルン気分。
『混んでるから気をつけてね!』と、これまた爽やかなサーファーさんに声をかけてもらう。

東の鵠沼 西の磯ノ浦 とまで言われる人気ポイント。(↑勝手に作りました笑)
その混雑ぶりはハンパないとは聞いていた。
確かにさっき波チェックをに行ったら大勢のサーファーさんが波乗りを楽しんでいた。





いざ海に入ってみる。
実際入ってみるとややオンショア気味だった事もあり、そこかしこで波が割れていて混雑はさほど気にならなかった。
波はもも~腰セット腹くらい。
しかし。
やはり関西圏のポイントだ。
回りを見渡すと個性豊かな方が大勢いる。
中でも目を引くのはハワイのマカハを彷彿とさせるロングボーダーさんの姿だ。
リアルにRealBVoice。
ハンパない。
カッコイイ♪
でも迫力あり過ぎだ(笑)
しばらく波乗りを楽しむ♪
意外にも冷たい水温に体が冷えて来て海を上がる。

ショップさんに戻る。
と。
ウォォ長音記号1
さっきのマカハさん(仮称)がそこにいるではないか!!
ついついその迫力に圧倒され、隅っこでいそいそと着替える。

支度を終え、お礼とステッカーを購入しようとお店の方へ移動。
朝も見かけた方がいたので『お世話になりました!』と言いに行くと。
『あっ!ちょっと待って。社長がその辺にいるから。』と。

しばし待つ。
横にはマカハさん。
思いきって話しかけてみると。
めちゃめちゃ笑顔の素敵なかただった♪
少し話していると。
奥からこれまたオーラが漂う方が登場。
カイザーのオーナーさんだ。
渋い。
渋過ぎる。

『どっから来たの?』と。
話していると。
いつの間にか回りは個性派揃いのサーファーさんだらけだった(笑)
しばらくの質問攻めが続く。

あっそうだ。
ステッカー買わなきゃ。
と思い。
『あの~ステッカーとかありますか?』と聞くと。
カイザーのオーナーさんが。
『そうだ。そうだ。今の内に目立つ場所に貼っとかなきゃな♪』と、店内からステッカーを持ち出し、自分のチャリを見ながらその目立つ場所を物色。





ここに決ぃ~めた!って感じでオーナーさん自らリアカーのフェンダーへ貼り貼り♪



上手く貼れたようで満足げなオーナーさん♪

ふと思う。
なんでかサーファーさんってのは爽やかで子供のような人が多いんだろうかと。

やはり。  それは。
わかっているからだ。
儚い波のように。
人生も一瞬一瞬を楽しむべきものだと言う事を。
自分もそう有りたい。
そう有り続けたいと思う。

一期一会。  一波一会。   今日の一会に感謝して。



ではまた!

★皆さんいつもありがとうございます!本当にいつも嬉しく、励みになっていますがコメントやメッセージ・ペタがなかなか返せません。
ですが、ぜひこれからもよろしくお願いします!

第二十九話 “ おごれる者は久しからず ” 05-26

昨日は和歌山県有田市のとある場所のベンチの上で寝てみた(笑)

自転車日本一周サーフィンの旅-P5250403.jpg

一度は下に落ちるだろうと覚悟してはいたが、残念ながら無事だった。

さて和歌山南下開始だ。
今日はたくさんの人に話し掛けられる一日だった。

通学途中の高校生×2
地元のご夫婦
地元のおじちゃん×3
出勤途中のサーファーさん×2
仕事中のサーファーさん。×3

一時間置き位に声をかけられ、お陰さまで楽しい道のりとなった♪

自転車日本一周サーフィンの旅-P5260397.jpg

~Kさん♪
ナイスガイだが彼女募集中かどうかは不明です笑~

さてさてサーファーさんから素敵情報ゲット♪
『○○ってとこは行った?』と聞かれ。
『○○ですか?』と、

聞いたことのないポイント名だ。
『すぐそこだよ!行ってみたら?』と。
続けて。
『まぁ波はないと思うけどね(笑)』

和歌山には台風や大きなうねりを必要とするポイントが多い。
それこそ。
昔のサーフポイントマップでは公表されていた場合が最近のマップからは姿を消している。
色んな理由があっての事だろう。
それにしても聞いた事のない名前。
ものすごく興味をそそられた。

片道10㌔弱。
行って見よう♪
グレートジャーニー人類5万キロの旅の関野さんの本に書いてあった。
『寄り道にこそ発見がある。』と。

一山越し、教えて貰った目印を頼りにポイント探し。





途中。
ぶるる~ん!
と、トラックが自分に横付けしてきた。

ん?
『どこ行くん?』
『○○まで。』
『なんでそこ知ってんの?』
『さっき教えてもらいました…』と。
やっぱり行ったらまずかったのか…と、ふとよぎる。
『そっかぁ♪で、どっからきたん?』

と会話が始まった。
Tさん。この辺りのローカルさんのようだ。
話しが弾み夕食にまで誘って頂いたが今回は時間的タイミングが合わなく、泣く泣く断念。
沖縄に移住したい!と言っっていたのでまた会う機がある気がする♪
その時にご一緒しましょうね!

さて、○○ポイント。
狭い路地を抜け何とか辿り着いた。
やはり波はない。

でも。
別に波が無くてサーフィンができなくたっていいんだ。
その場所の雰囲気。
海の色。
景色。
ぼ~っと海を眺めここで立つ波を想像する。

そしていつか乗って見たいな~と思いを馳せる。

それで十分だ。


自転車日本一周サーフィンの旅-P5260398.jpg

人も波も出会いは全てタイミングだ。
『なんで波ないの~(-_-#)』なんてのは完全におごりだ。

自分が選択した道を進む。
いつもいい結果とは限らない。
でもそこで自分本意な考え方をしてはいけない。

そんな時自分は。
全ての出来事に意味があると考えてみる。
もちろん意味を見出だせない時が多いが。
後になって。

なるほどね♪
っと思ったりする。
それが繋がると。
すごく楽しい。
そうそう。
何だか最近思う。
頭をさっぱりさせたからなのか、考え方がお坊さんのようになってきた気がする(笑)

さてさて。
今回の旅で絶対に必要な物がいくつかあるが。
その中で今回のこの旅を実現できたのは。
サイクルトレーラー【ハコブンダー】のお陰だ。
これがなければ自転車でサーフトリップなんて不可能だった。

実は昨日。
大きな石か何かを踏んでしまい、ハコブンダーのタイヤのホイールが変形してしまった。
何軒ものお店を回ったがタイヤは交換できてもホイールはなかなか見つからない。
そして昨晩。
困り果て。
ハコブンダーさんに駄目元でメールしてみると。

なんと!
なんと♪

タイヤだけでもOK&郵便局止めで送って下さるとまで!!

しかも!
今回に関しては協賛と言う事で!
無償にて提供して下さった!!
伊藤店長さん始めスタッフの皆さん。
そして、太っ腹な社長さん。
本当にありがとうございました!!
ハコブンダーを日本中に紹介してきます(笑)

ではまた!

~紀中のどこかより~

第三十話 “ キラキラと ” 05-27

橋の下は野宿の基本。

と言う事で。
昨晩は橋の下で。



ただ昨日は風が強くてテントごと舞い上がりそうだった。
ペグは面倒臭がらずにきちんと打とう。

今日は走った。
たくさん走った。
山を越え谷を越え。

ハットリくんみたいだ。



紀伊半島。
ここは容赦ないアップダウン地獄だ。
坂を下り、その先の登り坂を見る度に。
またかいっ!
と、ひとり突っ込む。



とは言え。
この先の三重に比べたらまだまだかわいいもの。
予行練習だ。
和歌山は突っ込む余裕がまだある。

ところで。
ここ数日。
風が強い。
北よりの風。
カラッと過ごしやすいが。
この風向きから行くとしばらく波乗りは難しいだろう。

伊勢をひたすら目指す。
長い長い道のり。
でも一歩づつ。
一歩づつでも進めばよい。
進みさえすればいつか着く。



街を走っていると。
色んな事がある。

登校途中の小学生。
『あっ!なにあれ~!!かちょいい~!!』と指をさされる。
そんな時は出来るだけ涼しげな顔で颯爽と走り抜ける。
例えそこが坂道でも…



道を走行中。
抜き去る車が二度見三度見。
頼む。
頼むから前の車に突っ込まないで。
と、こちらがヒヤヒヤ。

信号待ち。
うぃーん。
と窓が下がる。
はいっ♪
と、
突然ペットボトルの差し入れ。

びっくり。
びっくりしすぎて鳩が豆鉄砲を喰らった状態。
多分、相当間抜けな顔をしているはず…

いやっ…元からだ…

街中で。
おじぃのチャリとデッドヒート。



抜きつ抜かれつ。
おじぃよ。
肩越しからその差を確認してニタっとしないで…。

畑道。
農作業中のおばあちゃん。
ふぅ。
と、体を起こした時に目が合う。

フリーズ。

そんな時は『こんにちは!』と再起動を促す。
すると。
ニコッと笑ってくれる。

歩道がないので仕方なく車道を走る。
あっ!歩道発見♪
と歩道を入る。
が。
徐々に狭くなり。
そしてすっぽり♪





泣けてくる…。
と、まぁ楽しい毎日だ♪

子供の頃は毎日が冒険だった。
いつもは通らない道で下校する。
それだけで
ドキドキ♪
ワクワク♪

山に秘密基地を作る。
そこに自分達だけの自由を手に入れる。
川でたき火。
ライターを持っているだけで大人の気分。
たき火を囲い夢を語る。

原付バイクでギターを持って海へ行く。
朝日を浴びて光る海。
覚えたてのコードで大合唱。
なんのしがらみもない。

毎日が新鮮だった。

大人になるにつれ。
毎日の新鮮さが失われて行く。
在り来りの毎日。

ため息と愚痴ばかりの日々。
旅をしていて出会う人は不思議な事にみんな若い。
年齢を聞いて驚く事もしょっちゅうだ。

好きな事をして生きている人は。
目が輝いてる。
子供みたいに。

自由に自分らしく。
心のままに。
素直に生きてみる。
そしたらきっと。

キラキラしてくる♪

と、そんな事を考えながら走った今日だった。





ではまた!

*自分のブログの読者になって下さった皆さん。
この場をお借りしてお礼を申し上げます。
ありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!

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