~自転車日本一周サーフィンの旅番外編 ~歩旅最果島紀行~
第百八十五話 “ 時の流れと自分の心 ” 11-19

*初めに。

 

今回の島旅は。

もちろん今までもそうしていましたが。

各島のローカルサーファーさんの意志や島自体のルールを尊重し進めて行く事にします。

 

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6時。

 

沖縄と言えどもまだ外は暗い。

 

小雨もパラパラ降ってきた。

 

旅立ちの朝としては100点満点ではないが。

 

出発できるのだから合格点だ。

 

コガちゃん&コボちゃんに見送られ。

 

サーフボードを積んだ自転車&ハコブンダーにまたがり南に向かった。

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4時間後。

 

到着したのは那覇空港だ。


出発までの数日間。

 

どんなルートがあるかを調べてみた。

 

以前は那覇~宮古~石垣間のフェリーが存在したが。

今は空路しかない。

 

と、なれば。

 

そこまでは飛行機に乗るしかない。

 

 

問題は。

 

自転車とハコブンダーだ。

 

これは貨物船に乗せて行くしかない。

 

しかし。

 

そうなると。

 

費用がかかりすぎる…。

 

 

試行錯誤の末。

 

出した答えは。


 

歩こう♪

 

だった。

 

バックパックフサーフトリップ♪

 

 

うん♪

 

何だか楽しそうだ。

 

それに。

 

歩きの方が島のリズムに合いそうだし。

 

よし♪それで行こう。

 

と、なった訳だ。

 

空港で自転車とハコブンダーとしばしのお別れだ。

 

やっぱり別れ際は握手がいい。

 

 

『じゃまた!』と再会を誓った。



 

11:00発石垣行きの飛行機に乗り込む。

 

この旅でフェリー以外の乗り物で移動するのは初めてだ。

 


 

一時間後。

 

石垣島の地を踏んだ。

 


沖縄本島より。

 

湿度が高く気温も少し高い。

 

はち切れんばかりのバックパックとサーフボードを持ち。

 

ひとまず5㌔程先の港に向かい歩き出した。

 

1㌔位歩いただろうか。

 

足は全く問題ない。

 

まぁ問題になる程歩いてもいないし。

 

しかし。

 

バックパックの重みがグイグイと肩にのしかかる…。

痛い…。

 

珍しく不安になった。

 

…大丈夫かなぁ?と。

 

しかし。

 

この重みには。

 

たくさんの人の気持ちが詰まっている。

 

そう簡単に弱音吐く訳には行かない。

 

一人でも自分と旅を楽しみに。

 

そして共にしてくれる人がいるなら。

 

この旅もまた恩返しだ。

 

 

さて。

 

この先にある島々の玄関口は全て石垣島だ。

 

まずはベースを作らなくては。

 

基本的に日本中どこでもそうだが。

 

キャンプや野宿がどこでも出来る訳ではない。

 

特に。

 

離島では。

 

過去に一部マナーの悪い旅人が。

 

島人の生活を無視し、秩序を乱した事により。

 

キャンプ場以外でのキャンプは完全に禁止されている。

 

そのキャンプ場もシーズンを過ぎCloseだ。

 

となると。

 

安宿を探すしかない。

 

そんな旅人の強い味方はドミトリーだ。

 

まずは宿探し。

 

 

親友?悪友?幼なじみ?

 

その全ての言葉があてはまる友人が。

 

自分より一足先に石垣島に来ていた。

 

友人Tと合流。

 

 


とりあえず。

 

友人Tが昨日泊まったゲストハウスに泊まる事にした。


島の夜はゆっくりと。

 

しかし確実に進んでいる。

そこに流れる島の時間と自分のリズムが合わなければ。

 

旅は続けられない。

 

 

何かを得るには。

 

何かを犠牲にせざる得ない時がある。

 

 

この旅の目的はなんなのだろうか?

 

と。

 

自分に聞いてみた。

 

旅がしたいのか。

 

サーフィンがしたいのか。

 

もちろん両方だ。

 

でも。

 

どちらかを選択しなくてはならなくなった時。

 

それは。

 

ある意味究極の選択だ。

 

しかし。

 

意外と思われるかもしれないが。

 

その岐路に立った時。

 

自分は旅を選ぶだろう。

 

なぜならば。

 

旅は人生の縮図だと思うからだ。

 

 

旅をしたから出会えた人。

旅をしたから出会えた波。

旅をしたから出会えた自分。

 

 

明日は。

 

どんな空が広がり。

 

どんな風が吹くのか。

 

南の島の湿った風が吹き抜ける。

 

そんな夜。

 

ここまで。

 

いろんな事を教えてくれたこの旅だ。

 

一つ一つの出来事に意味がある。

 

この新たな旅の持つ意味に。

 

心を巡らせながら。

 

眠りにつく事にしよう。

 

ではまた。

 

 



 

 

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