第百四十一話  “ 水晶浜上陸作戦 ♪ ” 09-29・・・・の全編

朝だ。

街中にあるビジネスホテルの中からは外の天気さえ伺えない。
外に出てみると。  清々しい秋晴れだ。

まずは敦賀半島へ向かう。

最近思うのだが。
日本にはこんなに原子力発電所があったのか。  と言うことだ。
敦賀半島は北海道の知床半島のように。
ぐるっと一周出来ない。
途中で峠を越え。  一気に反対側に行くしかない。
自分の持っている地図には乗っていなかったが。峠にトンネルが開通したようで。
意外とあっさり反対側へ。

水晶浜。


ちょっと休憩♪  と水晶浜の駐車場に入って驚いた。
ふと見た海にサーファーさんがいたのだ。



まぁ落ち着け。    と、自分に言い聞かせ。
まずは朝食用に買っておいたメロンパンの封を切る。

一口。   二口。   むしゃむしゃ食べていると。
お父さんが近付いてきた(笑)



お父さんが目で何かを訴えるので…    残りのメロンパンは半分個にした♪

さて。   お父さんが。  ビーチの南の方へ歩きだした。
たまに自分の方を振り返る。  そしてまた歩きだす。
ん?と思い。  裏の畑でポチが鳴く的感覚で着いていくと。

ビーチの南側?でドカーン!と波が割れていた♪



おぉぉ♪と、思い。  そのブレイクの目の前にある駐車場へ行くと。
サーファーさんの姿があったので。
こんにちは~!と皆さんに挨拶。





皆さんいい人ばかりで♪  すごく和やかな雰囲気。  しかし目の前でブレイクしている波は。
ドカーン♪  ドカーン♪と。



スーパーショアブレイクだ…。
なんだかすごい迫力。
ショアで巻かれたら…
と。  一瞬入るのをためらったりしたが。
今、目の前にある波が自分に与えられた波。  この波に乗らずして次に与えられる波はなし!

でも…
と、思っていると。  一人のサーファーさんがやって来て。  入らないの??といった感じで。
『お先に~!』と海へ。



そのSさんが何の迷いも無く海へ向かい、ささっ~♪と波に乗った姿を見て。



よしっ!行くぞ!と。  ちゃちゃちゃっ♪と着替え。
セットのタイミングを慎重に慎重にそれは慎重に計り。
今だ!えぃ!とゲットした。

海にいたサーファーさんに挨拶をし、Sさんにも挨拶。

同じピークにいたKさん達とSさんと。



海の中も和やかムード♪

さて。  どの波に乗るべきか。  ひとまず様子を見る。

3分経過   5分経過  10分経過…。
わからない…。

こうなったら。  次のセットで行く!と決め。  
しばらく待つとセットが来た。
心の中で。
うぉぉ!  と叫びながらパドル開始。
板が走り出した♪

えぃ♪
と、テイクオフ!  した次の瞬間
こっこれは!
ボトムに下りようとした時。  ぎゃぁぁぁ!!(心の叫び)

すでにその場所はスーパーショアブレイク♪
このままボトムに下りたら…(冷汗)  確実に。   ヤ・バ・い

と、ここまで1/100秒位の出来事だ。

慌てて死に物狂いのプルアウト。
ふぅ~…。

回りの皆さんがあまりにも早い自分のプルアウトを見て笑っている…。
はははぁ♪と思わず照れ笑い。
そんな中でもSさんやKさん達はセットを絶妙な位置で掴みメイクしている。
これは一本しっかり乗るまで上がれない…。
と、勝手に変なプレッシャーを自分に与える。

数分後。  名誉挽回のセットがやって来た♪
とりゃぁ!!
と、バックサイドの波にテイクオフ。

おおっ!  今度は行ける!?
と、ボトムを半分位下りた時。
その先にあるフェイスが一気にめくれあがる…。

ぎゃぁぁぁ!  と、緊急避難プルアウト…。
今度は苦笑いでラインナップへ戻る。

今度こそ!  と、心に誓い。  セットを待つ。
が、ピタリとセットが来なくなってしまった。

回りのサーファーさんはこのタイミングでぼちぼちと上がり始めた。
海にはSさんと、なぜか一本しっかり乗るまでは上がれない!と強迫観念に捕われた自分。

待つ。  しばらく待つ。  まだまだ待つ。  ・・・・・ずっと待つ。

と、その時!  ちらっと沖合にセットが見えた!
一本目スルー。  そして二本目。
これだっ!
と、ここしかない!と言うポジションに移動。

うぉぉぉぉ!!
と、全力でパドル開始。
しかし頭に何か不安が過ぎった。

パドルを開始する瞬間。  この波の次とその次に。  
ちらちらっと。  次の波の波頭が見え隠れしていたような…。
幸か不幸か絶妙なポジションでテイクオフしてしまう自分。
今度はフェィスが残っている。

なんとか少しだけ横に走り。
どこでプルアウトするかタイミングを計る。
訳のわからない根性でギリギリまで乗りプルアウト。

ふぅ♪よかったぁ~  なんとか一本乗れた♪
安堵のため息。

も、つかの間。  ぎゃぁぁぁぁぁ!
さっきこの波に乗る瞬間に頭に過ぎった最悪のシナリオが目の前に…。

セット。



彼等は群れを成してやって来る。
すぐさま板を離し。  波の下に潜る。

◎☆§∞゛ヴゎΨα㈱  ぶはぁっ。
*参考画像


◎☆§∞゛ヴゎΨα㈱  うぎゃぁ。
◎☆§∞゛ヴゎΨα㈱  ひぃぃ~。
◎☆§∞゛ヴゎΨα㈱

以下に自分が無力かを痛感する瞬間だ。
無抵抗の自分をクリスタルなショアブレイクが弄ぶ。
既に戦意喪失。  もう岸しか見えない。

沖をセットが来ないかとヒヤヒヤしながら見つつ。
すぐ先にある岸を目指すも、足がとどかない…

人間。  慌てると実に不思議な行動に出るらしい。
一刻も早く上陸したい自分は。  なぜか次の瞬間。  そのショアブレイクにテイクオフした。

結果は明らかだ。
急降下のFUJIYAMAよろしく。
岸に叩きつけられ…   ◎☆§∞゛ヴゎΨα㈲…。  が、結果よければすべてよし。

全身砂まみれ。
いや。
水晶まみれになりながらも奇跡の生還を果たしたのだった(笑)

*駐車場やポイントにいたサーファーさん!なんだかすごく楽しかったです!
ありがとうございました!

ではまた!